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学生サークルの運営って難しいけど某NPO凄かったからちょっと分析してみた

年末年始note第一弾。年間の振り返りと今後に向けてはまた書きます。

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はじめに

今までいくつものボランティア団体、学生サークル等みてきた私の感想としてはそういった組織の運営というのは難しいもので、基本的にそのコミュニティ内で経済やインセンティブがうまく回っていないと継続していかないんですね。
立ち上げのリーダー的な人は基本イケていて賢いので、その人がいる間や下の代とかくらいまでは順調ですが、だんだんとしぼんでいっちゃう。そんな例をよく観てきました。

ボランティアやサークルというのは雇用契約ではないので、コミットしなくても怒られません。(怒られる筋合いがありません)
コミットする人が少ないとコミュニティは盛り上がらず、ネットワーク効果が生まれずしぼんでいきます。人が大勢集まらないと成り立たない組織は厳しいですよね。

先日某NPOのOB主催イベントなるものに参加してきましたが50人の現役と50人のOBOGが集まっており「こいつぁすげーや」と思ったのでちょっと考えてみました。
弊ラボでも参考になると思いますのでシンプルに分析してみました。みんな読んでね。金銭ではないインセンティブでの組織運営の事例です。
もっと詳しい話聞きたかったら是非お話しましょう。
ビジョンやミッションの意識の統一みたいなふわっとした話ではなくもうちょっと構造的なお話です。

一言でいうとカタリバってごいすーという話です。

カタリバのコミュニティが継続している理由(まとめ)
①短期間の少人数プロジェクトが同時並行でいくつもあること
②組織内での役割が複数あり、どれも代替不可な自分でしかできない役割であること
③単純接触回数が多いこと。ニックネームをつけ合う文化があり、個人を覚えてもらいやすいこと
④年間通してコミットしたい人と3ヶ月コミットしたい人と1日だけの関わり方が選択可能なこと

です。
以下でもうちょい深堀していきます

①短期間の少人数プロジェクトが同時並行でいくつもあること

→プロジェクトを中心としたコミュニティ形成は珍しくはないですが、少人数(3人のコアメンバー)が短期間(3ヶ月程度)かけて20人〜100人の学生を巻き込んだ1日のイベントを作るというカタリバの形が特徴的です。同時並行的にプロジェクトがあるので人が途切れることがないのも特徴として挙げられます。多分年間30プロジェクト近くあるので月2〜3企画で、いつも6〜9企画くらい同時並行で動いていることになります。そう考えるとすごい圧巻。そこだけでも色んなコミュニケーションが生まれますしね。
※需要と供給のバランスをとるのが難しいですがそもそもプロジェクトにニーズがないと成り立たない。カタリバのプロダクトはすごいですね。

やはりプロジェクト型というのがいいですね。終わりがある・成果が見える・目標が明確・参加する機会を作れるなど良い点はたくさんあります。
ラボはそういうのないのでなんかそういうの作っていくといいなと思います。

②組織内での役割が複数あるがどれも代替不可な自分でしかできない役割であること

→これ結構重要で現代の情報・娯楽飽和社会において自分の時間を何に使うか考えたときに、無限にある選択肢の中から選ばれるコミュニティや活動でなければならない。そうなったときにカタリバがなぜ選ばれているかというと、高校生と話しているときに自分自身でなければこの生徒の共感は得ることができないと感じる人が多いと思います。これは自己有用感とも言います。他人の役に立ってる感です。この自己有用感を色んなところで感じる仕組みがありますね。
カタリバは自分だから話せる個人のストーリーを話して共感してもらえたりされなかったり、先輩後輩の特定の個人を崇拝したりされたりする文化があります。(今はわからないけど昔は意図的にやっていました。)少し上下関係があり学年によって役割があったりと体育会系っぽいです。
その役割を言語化し共有する機会が多く、自分自身で納得させながら活動できるのが特徴とも言えます。

ラボでは個人をブランディング化していくのがいいかもしれませんね。これはこの人に聞かないとできないとか、やっぱ〇〇さんすげーやとか。役割と得意を組織全体で作ってあげるという話になる気がします。


③単純接触回数が多いこと。ニックネームをつけ合う文化があり、個人を覚えてもらいやすいこと。

単純接触効果というものがあって、3時間1回話すより、1時間を3日に分けたほうが好意を抱くみたいなやつです。カタリバでは初回参加者には研修を3回参加してもらった上で本番に参加するという流れです。更にいうと研修では短いコミュニケーション練習が何度も行うため、色んな人に更に短い時間の単純接触効果が発生します。ニックネーム文化もコミュニケーションを図りやすかったり人を記号で覚えやすくなるのでいいですよね。
更には暗黙的にメンター的な存在が複数いるためどんな人でもぼっちになることがほぼないので誰かとは必ず仲良くなれて「この人がいるからいっても寂しくないな」という状態になります。

ラボにおいてはメンバー感のコミュニティをもっと良くするために直接会う機会をどんどん作っていきましょう。ダーツでも飲みでも飯でもなんでもいいです。短い時間でたくさんの回数会いましょう。その場所がラボ内であればなおいいと思いますのでラボで飯をみんなで作るとか超いいと思いました。

④年間通してコミットしたい人と3ヶ月コミットしたい人と1日だけの関わり方が選択可能なこと。

→組織の形として色んな関わり方があることが望ましいですね。
群衆に対して1DAY でも参加できるよという環境を作る。久しぶりに行こうかしらみたいな感覚でも受け入れ可能な状態であること。
「この時期暇だから〜」とか「ちょっとチャレンジしてみたくて〜」とそんな形で3ヶ月関われる人たちも受け入れ可能。
更にカタリバ自体の理念やビジョンに共感した人は年間通してガッツリ関わることができる状態であることです。僕はその口でした。
※こう書いてますが内実は官僚的な組織形態なので個より組織を優先してしまう判断をしがちなど弊害もあったりします。

学ぶべき点は色んな関わり方ができる環境や機会を作っていつでもアプローチできるようにすべきではないかと思っています。
一時期組織を役割で分担していくという話がありましたがそれでも面白いと思います。(ティールな組織は色んな意味でかなりハードルが高いので100%はできないですが)
その分マネジメントは大変になりますが色んな人がいてラボが活気ついたほうが私は望ましいと思っています。この形を官僚的ではなく作っていけたらいいね。
※MUSICラボとかいい感じだと思います。ラボの関係人口を増やしていきましょう。

終わりに

以上、私の雑な分析でしたがいかがでしょうか?よさこいの組織とかも参考になるかもしれませんね。そっちの事情はちょっとわからないのでパスしますが。

あまり整理ができず書いてませんがコミュニティ維持の手段として

Ⅰ新陳代謝を早くする
Ⅱコミットメントを高くする

という大分類があり、それを満たすための具体として上記4項目があるのかなというイメージです。

特に学生の特色として基本的に4年で卒業になってしまうのでどんどん若い人を受け入れていく組織作りが必要です。カタリバはそれをプロジェクトの数でどんどん早めていっているイメージですね。新陳代謝もっとあげていこう。

パクれるところはどんどんパクってアレンジしていきましょう。
ラボの運営は基本的に誰かがシフトに入ってくれて食中毒と火事を起こさなければOKなのでゼロベースで物事を考えていければいいなと思ってます。来年のメンバーにはすごい期待しているので一緒にやっていきましょう。

札幌の学生で一緒にラボやりたい人はDMください。

それでは良いお年を!もう1記事かきたいなー

ばーい

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