向ヶ丘遊園駅前「駅前本棚」お店番③:24.4.28
前回に引き続き、白いハコ・駅前本棚のお店番を行いました。
午前は、訪れたお客様とよもやま話。
午後は、恒例となりました角山研「西洋政治思想史」第3回であります。
午前:まったり対話タイム
午前中は、しばらくどなたもいらっしゃらず、持ってきた本や皆さんの本棚の本を読んでおりましたが、珍しいお客様が。
ハコメンの臼井さんがいらっしゃいました。そこから臼井さんが現在取り組んでおられる吃音の当事者の方によるウェブセミナーの開催に至るまでのお話と、司会や発表に関するお話をいろいろと。発表や説明を自分も行うことが多いので、「うんうん。わかるわかる。」とうなづくこと多し。
時はあっという間に過ぎ、12時を回りました。ゼミまでに食事を取らねばと、臼井さんと階上のaux-hillさんでお弁当注文。
しばし待っていると、お弁当到着。徐々にゼミのメンバーも集まり始めたのですが、ご飯を食べながらお迎え。
自分が誘ったのですが、過去一番のゼミ参加者数になってしまい、ついに本棚前のテーブルを囲む1列では足りず、その後ろにも1列作って、並んでいただくことになりました。今後は何か対策を考えなければなりません。
午後:角山研・西洋政治思想史
今回は、時代にすると、17世紀から18世紀末までの話。
権力分立を提唱したジョン・ロックと彼に対する後世の批判、
フランス絶対王政、啓蒙思想と啓蒙専制君主、
モンテスキューによる三権分立の提唱、
そして、ジャン=ジャック・ルソーによる「人間起源不平等論」「社会契約論」による人民主権を基礎付ける理論の完成を見たところで、約束の15時を迎えてしまいます。
というのも、今回は、冒頭に、
・おすすめの世界史/哲学入門書のブックレビュー
・今までの復習(初めて参加したひと向け)
をやってしまったからでした。
参加者がだんだん増えていくのはいいことなのですが、その方々にも話をフォローしてもらいたいと思うと、どうしても紀元前からのこれまでの話もしておきたくなる。だんだん前置きが長くなり、前にすすみません。
これも一考が必要です。ので、次回以降は振り返りを無しにしたいと思います。
ブックレビュー3冊
さて紹介した本です。
①3ヶ月でマスターする世界史
これは、現在NHKeテレで放映されている歴史番組のテキストです。西洋中心の説明でなく、ユーラシア大陸の東の方、中国やモンゴル、中東が中心の説明です。その点が新しい。アジアとヨーロッパを繋ぐ遊牧民の視点からユーラシア大陸の歴史を叙述していくようです。今私たちが取り組んでいる「西洋」の歴史で取り扱えない部分を大きくフォローするものとしてイケてるなと思い、紹介しました。
②学びのきほん 哲学のはじまり
これもNHK出版でした。NHKの回し者かと思われそうですが、良いものは良い。それだけです。
この「学びのきほん」シリーズも「100分de名著」シリーズも、忙しい現代の我々にとっての新たな「入門書」サイズと言えそうな分量です。
かつては「新書」がサラリーマンの往復通勤時間で読み切れるもの、という方針で作られていたのですが、それよりも端的に記載をしているのが特徴です。
③哲学史入門Ⅰ 古代ギリシアからルネサンスまで
NHKの回し者かと思われそうですが、良いものは良い。それだけです。
3冊ともNHK出版でしたね。今気づきました。
このシリーズはこれから毎月1冊刊行されます。
最後はフッサールとかの現代までいくらしく。しかもそれぞれの時代をそれぞれの時代の専門家が対談形式で語っていくので楽しい内容となっています。
②で弾みをつけて③へという流れが良さそうです。
これらの本は1.2.については私の本棚に置いてありますので興味がおありの方は一度手に取ってみて下さい。そんでもって面白そうだったら是非地元の書店でご購入を。
そうそう、世界史探究も紹介したのだった。
現在の学生生徒さんは我々の時代とは違った科目・カリキュラムで学んでいます。「世界史探究」って科目名です。それ何?と思われた方は是非「みんなの世界史」さんのこちらの文章を。
延長戦:フランス革命とフランス国家
閑話休題。
15時を迎えて、ゼミ長から泣きの30分延長を申し入れ、
皆様に了承いただき延長戦突入です。
ラストは、フランス革命の実際はどうだったか。
フランス革命と社会契約論の関係性
そして、最後にフランス国家の歌詞が相当すごい件、
をお話して終わりとなりました。
終了後には、「本でも買ってくれ」というマツダ君の投げ銭から、皆様からビール券・全国共通商品券、家庭菜園で育てたニラを含む投げ銭を多数いただきました。ニラはありがたく我が家でニラ玉にして頂戴しました。
ありがとうございます。本でも買って、次のゼミの肥やしにさせていただきます。払った分は知識として返ってくるゼミです。今後ともよろしくお願いします。
ちょっと今回はゼミ長が前日の竹林整備の疲れを残したままゼミに臨んだため、余裕がなくみなさんのご意見を十分にお聞きできませんでした。体調大事。
次回は、フランス革命後の様々な意見の中から自由主義者の代表としてジョンスチュワートミルを、民主主義社会の作り方としてトクヴィルをご紹介しつつ、意見を伺いながら全体を締めたいと思います。
また聞き手となってくれているneneさんが感想を書いてくださっています。こちらもご覧ください。
この日のプレゼン資料をPDF化したものを貼っておきます。よかったらご覧ください。