ファッションに正解なんてない

「ファッションに正解なんてない」

この言葉はよくできていて、ファッション、とくに服についていろんな考えを持っている人たちが、それぞれの都合に合わせて使えるようになっている。

まったく興味のない人からすれば「正解なんてないから、どうでもいいや」となる。

振り回されている人からすれば「正解なんてないから、困っちゃう」となる。

独自のスタイルがある人からすれば「正解なんてないから、自分らしく!」となる。

もしかしたら、正解を主張する人もいるかもしれない。ぼくは、正解はないけれど、似合う、似合わないはあると思っている。

もちろん「似合う、似合わない」の感覚は、ぼくが生きてきた中で獲得した1つの判断軸でしかなくて、社会全般で通用するわけもなければ、時代を超えた普遍的なモノサシでもない。

ただその時代に合った「似合う」はあるし、最大公約数的な「似合う」もあるんだろうと思う。

だからといって「似合ってる」から良い、「似合ってない」から悪いわけじゃない。面白いことに「似合ってないことが良い」場合がある。

全然似合ってないと思われる格好が、逆にオシャレだと言われることはたくさんあるし、彼氏の試着したメガネが大きすぎたら、笑っちゃって楽しいかもしれない。

いろんな考え方ができるからこそ、似合う、似合わないも含めて、

ファッションに正解なんてないから「どうでもいいや」じゃなくて

ファッションに正解なんてないから「なんでもありだ」

そんなふうに、正解がないことを愉快に思えたら少しだけ、毎日が楽しくなるような気がしています。

山脇、毎日。