大きな家「元湯」

岡山・西粟倉から戻って一週間、日々の生活の中で、確実に変わったことが1つあります。それは、家での暮らし方をきちんと考えるようになったこと。

ぼくが2週間お世話になった西粟倉のゲストハウス「元湯」は、コンセプトの一つに「大きな家であること」を掲げています。訪れたお客さんが家のようにゆっくりとくつろげるような空間で、子どもも安心して遊べるような、ひいき目を抜きにしても素敵なスペースです。

この「大きな家」の意味は、滞在期間中よりも、むしろ戻ってきてから実感しています。住み込みで居させてもらったからなのかもしれませんが、丸々2週間、衣食住すべてを過ごした元湯の、あのなんとも言えないあったかさを、日々に取り入れられないかと考えています。

それはキッチンが広いとか、温泉があるとか、そういった利便性としての良さだけではなくて、立地も含めて、その中で長時間過ごしてみて、感覚的に良いなあと思える場所でした。

ここ数年は「物を収納する」「寝られる」など、家に最低限の機能しか求めていませんでしたが、なにか自分が暮らしていることを実感できるようになるためには、ありふれた言葉「見つめ直す」がやっぱりぴったりなんだろうと思います。

そんな考えのきっかけをくれた元湯に、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

山脇、毎日