きっかけは、いつも偶然から。

生まれて初めて、マジックを生で見ました。

運営サロン「僕らの理想のデニムってなんだろう?」のメンバー3人と食事をしていた昨日の夜。話が盛り上がってきた中盤ころに、そのマジシャンはテーブルにやってきたのです。

挨拶もそこそこに、ジャケットの内ポケットに忍ばせていたスミノフでぼくたちと乾杯。それから何分間でしょう、得意のマジックをたっぷりと披露してくれました。

そのどれもがTVでは何度も見たことあるような、トランプやコイン・お札を使ったシンプルなものでしたが、実際目の当たりにしてみると、迫力は全然全然違ってびっくり。

まず、視線の操り方がめちゃくちゃうまい。マジックをする上では基本的なことなのかもしれません。でも、本当にマジシャンの思うままに視線を持っていかれているような、そんな不思議な感覚に陥りました。

そして、とにかく速い。終わった後にいくつかのマジックについてタネ明かしをしてもらった上で改めて見たのですが、それでも全くどうなっているのかわかりませんでした。

昨夜のマジシャンとの出会いは、しばらく忘れられないような、愉快な出来事になりました。それはやっぱり、偶然だったからだと思います。

事前に期待する暇もないからこそ、決して確認作業にならない。パフォーマンス鑑賞のみに集中できたのは、彼がパッと現れてくれたおかげです。

もっと言えば、この機会がなければ、ぼくはマジックを生で見ることなんてなかったかもしれない。少なくとも今まで、自分から足を運ぼうとしたことはありませんでした。

きっかけは、いつも偶然から。そして、想像させないという美しさを、彼から学んだ気がしています。

山脇、毎日。