こころを満たす生産と消費を考える

3/13(月)14(火) 15(水)、2泊3日でEVERY DENIM初のスタディツアーを開催することになりました。

テーマは「”こころを満たす生産と消費の在り方”を考える」。

3rdモデル「Story」でコラボしたエシカルファッションプランナーの鎌田安里紗さん(ありちゃん)とともに、岡山のデニム工場を周りながら、「自分たちはいち消費者として、これからどうあるのが楽しいのか」を考えるツアーです。

このツアーでは、3日間かけて岡山のいろんな工場にお邪魔する予定ですが、一般的な工場見学となによりも違うのは、

「現場を見た先に、自分は何を思うか」

「いち消費者として、これからどのように生産者と向き合っていくのか」

などをしっかり考えるという点。ツアーを通じて具体的な行動まで変わればベストだと思っています。

2泊3日もかけてそんなことをしようと思い立ったのは、ぼくがいままで工場見学を企画してきて「もっと参加者1人1人と向き合いたい」と感じたのがきっかけです。

工場見学と一口にいっても、大手メーカーの生産工場を広報担当の方に案内いただくのと、日本の繊維産地にある小さな工場を見にいくのとでは話が全く違います。

服作りの現場において、見学の受け入れ体制が整っているところは多くありませんし、アクセスも快適とは言いがたい。真剣に人を迎えるなら、改善するところはたくさんあると思っています。

そんなバッチリとはいえない状況でも、見学ツアーを企画すれば、毎回多くの人が集まってくれる。

”自分が身につける服がどのように作られているのか”

当たり前に知られそうで全く当たり前じゃない、リアルな情報に興味ある人がこんなにもいるんだということに、毎回驚いていました。

ただ同時に、工場の大きや、機械の音など、いろんな都合から、参加者の人にゆっくり話を聞いてもらうのがなかなか難しく、もどかしい思いもしていました。

週末などの時間を使って工場に足を運んでくださるというのはほんとうにありがたいことで、でも、そうやって来てくれる人たちに、実際どれだけ満足してもらえているのか。

ただ現場をオープンにして、文字通り「見てもらう」だけじゃなく、それ以上の、なにかをきちんと提供できているのか。

そんなことをずっと考えていました。

ぼく自身は工場の職人さんではなくて、デザイナーでもなくて、その地点で、すでに人に伝えられることは限られていると思っていて、

でも、だからこそ持っているような、消費者としての視点を、ツアー参加者のみなさんやいろんな人と共有したい。

ぼくが偉そうに「これからのものづくりがどうある"べき"か」なんてわざわざ言わなくても、工場はあって、今日も、明日も、ものをつくっていく。

だから、ぼくができるのは、単純な「賞賛」でも「批判」でもない、いち消費者としての素直な、すなおな感情。ものを使う側としてなにが自分の心を満たして、豊かにしてくれるのか。

そんなことをみんなと一緒に考えていくことなんじゃないかと思っています。

作る人も、売る人も、身につける人も、みんなが自分のことを大事にできて、心が満たされている状態。

そんな素敵な世界に向かって、スタディツアーが少しでも貢献できることを、願ってやみません。

山脇、毎日。