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Eテレ ドキュランドへようこそ「人種差別をなくす実験授業」

海外のドキュメンタリーをEテレがセレクトして放送してくれています。ご存じない方はぜひ、とても良作が多いです。

先週はとても意義深い試みを取り上げたドキュメンタリーだった。多様な人種の生徒が通うイギリスの中学校。自分はレイシストではないと語る生徒たちが3週間の実験的授業で自分たちの心の内にある「無意識の偏見」を知り、ショックを受けながらも議論を重ねて社会に蔓延る人種問題に向き合っていく。

人種による差別って"諦め" の側面があると思う。「仕方ない」「これが歴史だから」という心理で処理して、正面切って議論したり戦ったりが出来ない人だっているですよ。社会に出る年代になるとより一層どこかで折り合いをつけて揉め事を避ける現実がある気がする。むしろ差別を受けない人の方が語りたがらないかも。だから幼少期から全体での意識の底上げ?が大切だ。底上げ?改革?、、むしろ人種差別なんて死語になるくらいの世界に。子供達には可能性がある。

「白人と黒人とその他ってカテゴリーに分けられてしまうけど、私はその他じゃない!」「私は黒人って括られるけど正しくはアフリカ系カリブ人。肌の色はミルクチョコ色だからね!」「人種について意見が言えるようになって誇らしい」「普通に考えればみんな同じ場所に立つべき」「人柄を知るには人種を理解しなきゃ」、、全てこのクラスの子供達の言葉。

番組のための実験的授業だったのかもしれないけど、この手の特別講師が存在してるってことは今後徐々に広がる施策なのかも。今作ではイギリスで多人種クラスでの授業だけど、同人種だけの学校でも人種問題について意見を交わす授業は出来そうだし。

この授業に参加した子供達みたく無意識の偏見に気づき、アイデンティティーの尊重を学び、差別から生まれる不平等を正そうとする姿勢を持った世代が社会に出る、、、明るい期待しかないね。有意義な番組だった。


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