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文学的な脱炭素のススメ 漱石の川べり

夏目漱石の名前の由来を知っているだろうか。夏目は本名だが、漱石は、石を小川の水が洗うこと、せせらぎの光景を、中国のことわざから取った。

そういう感受性が、失われて久しい。
東京ではさらにつぎつぎ高層ビルが建つという。神宮外苑の木を切り倒すというので坂本龍一氏ら芸術家が、反対を表明した。

外国の投資家を日本に呼ぶためと、三菱、三井らデベロッパーは言う。だが外国人が日本に求めるのは、アメリカ流の高層ビルなのだろうか?

ちょっと深みのある知的戦略に乏しい。

日本はもともと知恵や感性のある国で、和歌や俳句、漱石らの作品にも、脱炭素的な感性があふれている。作品の中の日本は、外国人が21世紀の世界モデルの一つと考えてもいいぐらい、素晴らしいものだ。スティーブ・ジョブスの日本好き、ビル・ゲイツも家に日本庭園がある。

過剰な、大きなものを喜ばず、つつましく、でも親しみがわき、喜ばしいもの。細かい技のつみ重ねで、磨き上げられるいくつもの日本酒や料理。スモールイズビューティフル。

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