見出し画像

独学研究のススメ(国会図書館デジタルアーカイブ)

国立国会図書館デジタルコレクション

独学研究において一番役立つのがこの「国立国会図書館デジタルコレクション」です。

日本の市販されている書籍の多くを所蔵し、かつ貴重な書籍・資料をコレクションしている国営の国会図書館が展開するデジタルアーカイブです。

人間に例えれば、日本の図書館・調査界隈における王様的な存在です。過剰演出を覚悟で言えば、「全知全能に限りなく近い独学研究の神様」とでもなりましょうか。

ただし、あくまでも「全知全能に限りなく近い」だけであり、全知全能というわけではありません。欠点も結構あります。

国会図書館は、議会や政治の調査研究を行うために設置された日本でも数少ない国家機関の図書館です。

今日では国立図書館の扱いを受けておりますが、本来は超越した特別な図書館であり、日本で唯一「納本制度」(発行された本を国の資料として国会図書館に合法的に納める事が出来る)の権利を持つ図書館でもあります。
 
よくSNSとかで「日本のすべての本が揃っている」といわれていますが(実態は違いますが)、これはこの「納本制度」を典拠に論じられることが多いようです。

納本制度に関して興味ある方は個々で調べてみて下さい。
 
そんな国立国会図書館が運営するデジタルアーカイブが「国立国会図書館デジタルコレクション」です。

一応国会の下に属する国家機関であり、著作権や何やらの複雑さをその特殊な立ち位置でなし崩しにしていくのですから、本当に強い。チンケになるはずがありません。
 
基本的に著作権の切れた(あるいは法的に認められた)作家や書籍は全て閲覧し放題、しかもダウンロードもできオフラインでも使用できます。
 
2022年に入ってからは長年の課題であった「情報提供の共有」を元に、「図書館・個人送信資料」が解禁されました。

国会図書館の利用者ならばデジタルコレクションにログインする事で、本来国会図書館、国会図書館デジタルコレクションと契約を結んでいる図書館・資料館でしか見る事の出来なかった資料を見られるようになりました。

 洒落でもオーバーな表現でもなく、この国会図書館のアーカイブを使いこなせるかどうかは、「利用者登録してるかどうか」で本当に未来が変わります。
 国会図書館そのものの施設や蔵書もさることながら、デジタルライブラリーを活用できるかどうかで研究の進捗が変わってきます。

それくらい、国会図書館のデジタルライブラリーは大きな大きな存在です。研究における一大屋台骨といっても過言ではないほどです。

現在を生きるデジタルネイティブの研究者の中で、このライブラリーを知らない、活用してない人のほうが珍しいのではないのでしょうか。むしろ、一切使ってない人を見てみたいものです。
 
メリットは多すぎて上げられません。

兎に角資料が多い、名作や傑作も事実上の無料で読める、著作権切れの代物はPDFでダウンロードできる、いつでもどこでも読める、国会図書館にしかない資料が沢山ある――――とそのメリットは数限りなくあります。
 
兎に角情報量が多いのはよい事です。少し調べれば何かしらにあたる。狙った的ではないにせよ、その周辺の何処かには当たるという強さを持っています。
 
昭和末~平成に出された雑誌や小説の一部は「国会図書館限定」という形で読む事が出来ないのはネックですが、それでも余りあるほどの資料があります。先に見るべき資料だけで、十分余裕があるというものです。
 
古今東西の名作が読み放題で、しかも一部はダウンロードができる――こう書くと滅茶苦茶破格の代物に見えますが、この国会図書館デジタルコレクションには大きなデメリットがあります。
 
それは「登録をしなきゃ活用できない」ところです。
 
一応、「全体公開」と称して明治時代〜戦前の評論や小説が読めないこともないですが、やはり「利用者限定」と比べると天地の開きがあります。
 
少し前なら「全体公開」以外は地元の図書館資料館や国会図書館でしか見られない……といえたのですが、2022年の規則の改正で、国会図書館利用登録者のパソコンやスマホからログインすれば、「送信限定」の資料も自宅や外出先でも読めるようになったので、革命がおきました。
 
この送信限定の資料が見られるようになったおかげで、ますます国会図書館に利用者登録しているかどうかで、独学研究の進捗が変わります。国会と一切のかかわりがないとこの大きなチャンスを逃す事になります。
 
逆に言えば、地方在住でもなかなか図書館に行けない人でもグッと知の大鉱脈に踏み込めるようになったのです。折角の大鉱脈を前にしながら入れないのは余りにも虚しい事ではないでしょうか。
 
では、利用者登録はどうすればいいか?

東京漫才のサイト

上方漫才のサイト


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?