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街弁にとって重要な「案件のクロージング力」#005

案件のクロージング力、意識したことありますか?

企業法務の場合、そもそもクロージング日が決まっている案件が多いです。基本は来るべきクロージング日に向けて準備を進めますので、泣いても笑ってもクロージングする、というか、泣かないために万全の準備をするのが弁護士の仕事です。

他方、街弁ではクロージング日を決めて動く、ということは、そんなに多くありません。街弁業務のメインは紛争がらみの案件ですが、明確なクロージング時期を見通して動くことは少ない、というか紛争=相手のあることなので、「いつ終わるか」について見通しをつけて動くのは、なかなか難しいです。

しかし、街弁にとって案件のクロージング力は、とっても重要です。

1  案件のクロージング力とは?

本記事では、案件のクロージング力とは、依頼案件を適切なタイミングで終了へと導く力と定義します。

弁護士は、依頼者にとって最適な結果を出すために、さまざまなスキルや知識を駆使しますが、いくらスキルや知識があっても、終結までに必要以上に時間がかかったり、依頼者の望む結果を得られなければ依頼者の満足度は下がってしまいます。

スキルや知識を十分に発揮するためには、案件のクロージングを迅速かつ効果的に行う必要があります。

2  なぜ案件のクロージング力が重要か

①案件単価が上がること、②精神的な負荷が最小化されることが理由です。

①は、紛争がらみの案件の場合、一般的には着手金+成功報酬方式なので、早く終われば単価が高くなります。

②に関しては、長期間にわたる案件ほど弁護士の精神的負荷も大きい傾向があると考えます。

私は「懸案案件リスト」を作って定期的に見返しているのですが、このリストに載ってくるのは、だいたい長期間保有している案件です。リストに載る理由としては「時間がかかっているけど依頼者が納得する結論で集結させることができるのか」「感情的にこじれてしまって落とし所が見えてこない」などなど…

こんな懸案案件を抱えていると他の案件にも影響するし、夢に出てきたりもするので、精神衛生上あまりよろしくありません。

街弁は日々ストレスとの勝負。ということで、私は特に②のために、クロージング力を高めて長期保有案件を減らした方が良いと考えます(もちろん事案によってどうしても時間も手間も膨大なものはありますが)。

3  案件のクロージング力はどうやったら高められるか

では、どうしたら案件のクロージング力は高められるのでしょうか。

私もまだ明確な答えは出せていませんが、間違いなくいえることは

受任時が極めて重要

ということです。

具体的には受任時に「有利・不利な点を明示し、現実的な見通しを伝える」という作業をきちんとしておくことが大事です。

これをしておくことで、①こじれる前にさ現実的な落とし所でご納得いただきやすくなる、②こちらの方針へご理解いただけない相談者の依頼は断ることができる、という効果が得られます。

可能であれば委任契約書にもある程度の方針を書いてリスクヘッジできると、なお良しです。

まだまだ経験不足で「現実的な落とし所」を読み違えることは多いですし、相談者にうっかり同調しすぎてしまって厳しい見通しをうまく伝えられなかったりすることがある自分です。。弊事務所の後輩弁護士の方がクローズ力では数倍上手な気がします。

そんな私ですが、意識的にクロージング力を高めて街弁スキルを上げるべく日々鍛錬中です。

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