地域のおふろ
地域の方同士でコミュニケーションを取る機会が減っていると感じている。そこには不審者からの子供の安全面の過剰な意識やインターネットの普及など様々な要因があると思う。私はそのような場所を作るために今、銭湯で働いている。実際にフロントで見ていて、年配の方を中心に顔を合わせる場としてたくさんの方が通って下さっている。
荒川区 千代の湯・梅の湯
現在働かせて頂いている銭湯で、掃除だけでなく番台(フロント)業務などもしている。働き出してからまだ半年しか経っていないがたくさんの方とお会いしてきた。毎日一人のお客様と話す量としては一言二言だが、積み重ねで今では休みの日に商店街で常連さんとお会いした際にお声をかけて下さったりもする。時々、なぜか買いに来た夕飯代を払って貰えたこともある。
お客様同士でも元々関わりのない方同士が銭湯で出会い、挨拶をしている姿も見てきた。他にも家族やカップルのコミュニティーの場としても使用して下さっている方もいらっしゃる。もちろん一人で来れられている方も良いが誰かとの繋がりに貢献出来ているということはとても素敵なことだなあと思う。
江古田湯(中野)
本日、江古田湯に伺った。江古田湯さんはリニューアルしたばかりで浴室や脱衣場などとても綺麗になっていた。江古田湯さんとはリニューアル前に今後、新しいものにするということでアイスケースや古いカランなどいくつか頂き、今も千代の湯で使用させて頂いている。だからお礼も兼ねて完成したら行くことを決めていた。
お客さんは平日にも関わらずたくさんいた。年配の方が多く、会話を聞いていると以前から通っていた方が多そうだった。近所の方は再営業したことがとてもうれしそうでフロントの方にたくさん話しかけていた。やはり銭湯はどこも地域に愛される場所なんだと感じた。
最後に
今の家庭のお風呂はどんどん良いものになっている。追い炊きなども当たり前についており、銭湯へ通う人数がどんどん減少している。技術の進歩により衰退していくものがあるのは仕方がない。でも技術の進歩が原因でコミュニケーションの場が減っていってしまうのはもったいないなとも思う。
これからの社会では繋がりや心の安らぎが重要なテーマになってくると思う。それを補える場所が銭湯だと思う。そんな場所を一つでも多く守れるようにこれからも一生懸命働いていきたいし、たくさんの方に伝えていければなと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございました。