【ニュース】定額減税、給与に反映しない企業は「労働基準法違反も」 官房長官...の見方
賃金はその全額を支払わなければならない(全額払いの原則)とするのは、賃金の一部を控除して支払うことを禁止するものです。
これに対し、労働法コンメンタール(厚生労働省労働基準局編)によれば、但書として次のように定めています。
つまり、全額払いの原則はそもそも控除が無い前提で法制化されており、法令に別段の定めがある場合には一部控除を「認めている」
但し、その控除は「労働の対価を残りなく労働者に帰属させる」ような控除であるべきで、定額減税を給与に反映させない(明細への記載の趣旨ではない)のであれば、事実上、労働の対価相当分が適切に賃金に帰属されている状態ではないのだから、労基法違反として労働基準監督署による是正指導の対象にはなり得る。
少し苦しいようにも思いますが、おそらくそういう事なのでしょう。
労働基準監督署に問い合わせてみましたが、例え確定申告等で最終的に正しい税額になるとしても、所得税や社会保険料の控除額が適正ではない事で労働者に不利益が生ずる場合、全額払いの原則に反するとして、現に是正指導等の対象としていることもあるとの事でした。
給与明細上の支給欄では判断しないという事ですね。
ご参考ください。
Ⓒ Yodogawa Labor Management Society
社会保険労務士法人 淀川労務協会
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