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アニメーターの課題集⑥軌道を考える~カード~

アニメーターの課題集のまとめをやっていきます。
今回から、物理を考える課題です。この課題で、アニメーションはイラストとは全然違うんだ!と実感しました。

①【課題の問題内容】みなさんもぜひやってみてください!

まずは机の上から。

アニメーターの課題集ー動きの法則を理解するための第一歩ー 著作・監修 一般社団法人日本動画協会 人財育成委員会 より

②ー1【自身の回答と考えたこと】机の上の場合

45度は本当にこんなかたちになるのでしょうか…!???

③ー1【添削内容に基づく修正】机の上の場合


クレジットカードが倒れるとき、少し後ろにすべり、倒れた後は前にすべる。という動きはあっていますが、どう違和感なく描くか、が重要。クレジットカードは途中で大きくなったり幅が太くなったりしません。

45度、倒れるかたちを違和感なくかくためには、軌道を意識して、描くのが良いです。アニメーションはいつも軌道を意識。

*まずは同じ位置に倒れた場合を考えてみる。
赤と青線で軌道をとります。そうすることで45度の位置が決まる。

そのあとに、すべっている分をずらしてあげます。

では、クレジットカードをゴム板で倒す場合はどうでしょうか?

②-2 【自身の回答と考えたこと】ゴム板の場合

ゴム板は、摩擦があるので、机のようには滑らず、その場で倒れる。

③-2【添削内容に基づく修正】ゴム板の場合


動きについてはあっています。
ですが、45度のかたちは、机の上の時と同様の修正が必要。
それ以外にも、上の自身の回答の中で他にもおかしいところがあります。
どこでしょうか?

おかしい点 その1:倒れる前の絵と、45度の絵の接地面がずれています!
滑らないのであれば、接地面もずれずに、倒れていくはず。
アニメーションは、軌道を考えるのに加えて、どこを起点に動いているか を考えなければなりません。起点を意識していれば、こんなミスはしないはず。

おかしい点 その2:45度の絵の側面の厚みが、うすすぎる!
45度はカメラに近くなるため、側面は倒す前、倒れた後に比べて、厚みがもっとみえるはず!

こういう違和感を回避することが、絵のクオリティーにつながるということ。イラストはアニメーションとは全然違う!と感じた指摘でした。アニメーションはもっと立体とカメラ、動きを考えなければならない…

③最後、上を踏まえた簡単なアニメーション


机の上のクレジットカードと、重たい木製の板の場合です。
◎机の上のクレジットカードの場合

◎重たい木製の板の場合
重たい木製の板も、重さがあるので、ゴム板の上のクレジットカードように、すべりません。さらにクレジットカードよりも重いので、倒れるときよりスローインになります。※スローイン=ゆっくり加速すること


【回答】

木製の板が倒れるときは板の動きに加えて、倒れる大きな音がしたり、ほこりがまったりといった表現も必要と思います。
情報がお役に立つことができれば幸いです。


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