ピンクと水色のアイス

家からでなくていい。
見た目も考えず、髪の毛はぼさぼさでいい。

ネットフリックスを立ち上げる。
ででん、と言う赤いN。

あれ、昨日風呂入ったっけ。
よく覚えてない。

ここにスプライトでもあったら最高なのに、
そうもいかず。
自動エサやり機のごとく、
情報を脳に与えていく。

インプット、input、いれて、おく
けど、飽和寸前?なわけ?

四角い小さな世界に滑り込む。
もちろん身体は置いておいてね。

その間にもフラッシュするどこかの世界。
静かなピアノが信号機のごとく鳴り続ける。

その度に何かアウトプットできるはずなんだけど
そこは雲散霧消、するらしい。

また思い出せない。
また、再生ボタンを押す。

映画の中に出てきたピンクと水色のアイスクリーム。
べったりとした甘さが舌に広がる。
後で買いに行くか、と出かけると数年前に潰れたサーティーワンの看板に躓いた。

ここじゃない所で生きたかった。
行きたかった、逝きたかった?
と願うけど、どこもその祈りで溢れてるみたい。

乱れた髪を掻きあげると、額に冷たい風がよぎる。
耳に流れる低いニルヴァーナ。
どこまで落ちるわけ?
伸びすぎてウルフカットじゃなくなっちゃった。

濡れた毛先をつまんで
水の中にゆくことを夢に見る。
冷たい液体が肺を満たしていく。
身体中の空気が抜けて。
重さに引きずられて。

気持ちよさそう。って不謹慎かしら。
多分前世は魚だったんだろうな。

思う重い想い。heavy蛇。
頭を縛り付ける蛇。

だから水の代わりに煙を入れてみたい。
つまり煙草を吸ってみたいってこと。
でも気管支喘息持ちには無理だね。

この痰を洗い流したかったのだけど。

だから、健康に悪くなければ吸ってみたい、
なんて野暮なことをずっと言ってるわけ。
いや、苦しみたくないってこと。
これ以上余計に苦しみたくないってこと。

フロイトの自動筆記か。
ここは頭の無法地帯。

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