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世田谷区

世田谷で暮らしはじめて2ヶ月が経った。
東京での土地勘がさらさら無く、渋谷から池袋のほうが新宿より近いと思っていたほどだ。
そんな私もだいぶん東京という街が体に馴染んできたように思う。
私の住む世田谷はわりと高級住宅街のほうらしく、そこにぽつんと(東京では)貧乏学生が集まる古いマンションが建っている。
街を行き交う人は、身なりは派手ではないものの、ガレージつきの一戸建てを持ち、車を持ち、家族を持ち、アシスト自転車を持ち、犬を飼っている。犬をカートに乗せて散歩させている。(この場合犬が散歩に付き合ってあげてるのかな)
犬がたくさんいる街はいい街だ。
今日は犬を抱っこしながら自転車に乗り、見つめ合ったまま走行しているお姉さんがいた。(前見て)
東京でこれだけの余裕を持てるのは、よっぽどだと土地勘がない私でも理解できる。
でも田舎みたいだ、と思った。
東京のお金持ちでも、昔住んでたようなちょっと田舎な“地元感”にノスタルジーを感じている。
田舎の窮屈な地元感とは違って、居心地の良いところをかいつまんではいるけれども。
しまった。若い街じゃないところに来てしまったなあ。
老人ばかりの地元を出たのが2ヶ月前、全身にとうめいな棘が刺さるほどの刺激がここにはないんだと思った。
居心地はいいんだけど、その分ゆっくり流れる時間に甘えてしまう自分がいる。それが少し情けなく、最近は外に出るようにしている。
渋谷にはウェーブがかったロン毛のガリガリがたくさんいる。好きだ。
これほどまでロン毛のガリガリが沢山いるところは初めて見た。
女の子はサラサラなのにアホ毛がなくてまとまっているロングで、ちいさな膝の皿に細く伸びた脚とロングブーツ。
でもどうだろう。
犬が1匹しかいないではないか。

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