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音楽ってそんなに安いもんじゃない!

私の幼少期の夢は、プロミュージシャンになる事でした。
中学2年生の頃、専門学校の体験入学に通う程、その事に向き合っていたんだと思う。
だから、高校への進学も専門学校へ行くための通過点としか考えていなかった。
19歳になる年に神奈川県に移住し専門学校へ通い、バイト先としていたレコーディングスタジオに「就職」までは行かなかったが数年勤めさせてもらった。
ここでは、当時よくテレビで見いたアーティスト(そのほとんどが現役の方ばかりですが)と一緒に仕事をさせてもらっていた。

仕事をしている中で出会ったプロミュージシャンに、弟子入りする事も出来た。おかげで2年間、師匠の下で学ばせてもらう事となる。
そんな師匠との会話の中で、今でも引っ掛かる会話が「お金」の事だった。

師匠は、日本を代表するような方。
もちろん、相手側からオファーを受けるような超一流ミュージシャン。
そんな方が海外のアーティスト仲間から言われた事「なぜ一軒家に住まないの?」と尋ねられた事があったそうだ。
勿論価値観の問題で、一軒家を持たない選択をする方もいると思う。
が、当時の師匠からは「金銭面」が理由だったと聞かされた。

アメリカなどでは、日本の1ヵ月単位の考えではなく、1週間単位での契約と支払いが行われる。これは、『契約はすぐに打ち切れる』という反面『単価が上がる』事にも繋がっている。
よく、アメリカのセレブの家にはプールが付いていてといったザ・豪邸に住まえるのもそういうところに起因する。
そして、マーケットが大きいせいかそれなりの対価が支払われる。

一報日本はというと、一般企業に勤めるよりはもらう事はできると思う。
ただ、やはりアメリカと比べてしまうと単価がよいとは決して言えない。
だから、海外へ挑戦したいという気力も出てくるだろうし、活動のモチベーションにもなると思う。
ただ、果たしてそれはこれからプロを目指している国内の若者からは、どう映るんだろう?
一時の野球選手みたいにスーパーカーに乗って、皆の前にさっそうと登場すれば、憧れの存在にもなりやすいだろうが…。

こういう話をすると、「音楽をお金の為にやっているの?」「自分たちの音楽を聴いてくれる人がいれば、お金なんて二の次でいい」と批判する方もいることは承知している。過去の自分もどちらかというとそうだったから。
ただ、少しバンド経験があればわかると思うけど、音楽をやっていくにもお金がかかる。
✔ 毎回のスタジオ代
✔ 消耗品の購入
✔ 楽器代
✔ チケット代
✔ 打合せ・打ち上げ代
この他にも細々した物はいろいろ…。
結局ここの支払いもできなくなってきて、音楽から足を洗う人達が増えるんだと思う。

今回、なぜこんな問うこうをいたかというと、
昨日Teitterで見たプロドラマーのドラムレッスンを募集する告知文を見た事がきっかけでした。

そこには、
個人レッスン 6,000円/時間
と出ていた…。
これ、楽器のスクールでは相場(か、少し安いかな?)ではあると思うし、受ける側としたらありがたい金額。
ただ、あなたの技術を安売りしていませんか?と今では心配してしまう。
他の講師と兼ね合いや、場所を提供するスタジオとの交渉などで、この金額になったんだと思うけど、自分を安売りすることは避けてほしい。

自分を書品としたとき、
本当に付けない値段はいくらですか?
なぜその金額を提示できないのですか?
今の金額に満足していますか?
と問われた時、明確な回答ができる人は少ないのかもしれないと思います。
例えば、
・周りがその金額だから
・自分の師匠がこれくらいの金額でやっているから
・何となく…
(最後の回答はさすがに無いかな?)
と、明確な金額提示理由もないままに商品提供している感じがどうしてもしてしまって、だいぶ間が空いてしまいました投稿してみました。

皆さんはこれを聞いて、どう感じますか?
自分が提供する商品の価値って、自分の理想と合致していますか?

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