米国市場前のマーケットニュースと注目銘柄【３月３日(水)】

ダウ先物　+0.34%
S&P500先物　+0.21%
ナスダック先物　+0.18%

・昨晩の米国市場、なぜ下落

2日の米国市場は、
・ダウ　-0.46%
・S&P500　-0.81%
・ナスダック　-1.69%
となりました。追加経済対策やワクチン普及による経済正常化を織り込んで景気敏感株が買われ、ダウは上げる場面もありましたが、1日に4カ月ぶりの上げ幅を記録しており、2日の下落は利益確定の売りと見られます。米国10年債利回りの上昇が一服したことで大きく買われたハイテク株の比率が高いナスダックは特に売りが大きかったです。

・スクエア（SQ）が新サービスを発表

スクエア（SQ）は1日に企業向け銀行業務の「スクエア・ファイナンシャル・サービシズ」を始めたと発表しています。昨年3月に連邦預金保険公社（FDIC）から銀行免許を取得しており、今回の新サービスにより、大手金融機関から貸し出しを受けにくい中小企業や個人事業主向けへの融資や預金業務を強化します。

・ニオ（NIO）が急落した理由

中国でEV車を製造・販売するニオ（NIO）は前日比-13%で引けました。1日に発表した決算では、EPSの赤字幅が予想より大きかったことが理由の一つです。
他の要因として、半導体や電池不足が今後生産に影響するとの見方を示したことが挙げられます。決算説明会でCEOは、足元での自動車向けの半導体や電池の供給不足が21年4～6月期に影響を及ぼす可能性を指摘した上で、EVの生産能力は月7500台に制限されるとの見方を述べています。

・アメリカの全成人に5月末までにワクチン接種

米製薬大手メルクがジョンソン・エンド・ジョンソン（J&J）のワクチンを生産すると発表され、バイデン大統領は同日の記者会見で、「5月末までに米国の全成人分のワクチンを確保できる」と強調しました。
JNJのワクチンは一度の接種で済み、冷蔵庫でも保管可能であるため、扱いやすいです。同社のワクチンは先週土曜日にFDAから緊急使用承認を受けています。

・ピンドゥオドゥオ（PDD）に罰金命令

中国の規制当局は3日、不当に価格を操作し価格法に違反したとして、ネット通販大手ピンドゥオドゥ（PDD）に対して罰金処分を科す決定を出しました。

・上院は1.9兆ドル審議を今日にも開始

上院は、下院で可決された1.9兆ドルの追加経済対策法案について、今日にも議論を開始する予定です。しかし、連邦の最低賃金が1時間あたり15ドルに引き上げられる案はそこには含まれていません。

【注目銘柄】

・LYFT　純損益が予想より少なくなるとの予想を出し、時間外で急上昇。LYFTは米国の配車サービス企業。
・LVS　PEファンドのApollo Global (APO)にラスベガスの不動産を売薬することを発表。価格は62.5億ドルになる模様。時間外でLVSもAPOも上昇。LVSはカジノリゾートを所有、運営する企業。
・WEN　売上高もEPSもコンセンサスに未達。悪決算。WENは米国のレストラン事業持株会社。
・HPE　好決算。ガイダンスも強い。HPEは米国大手のコンピュータ・IT企業。HPの分社化によりエンタープライズ事業に従事する。
・BOX　好決算。BOXは米国のクラウドサービス会社。
・JWN　好決算。しかし、在庫を処分する必要があると発表。JWNは米国の大型デパートチェーン。
・FUBO　好決算。しかし、年初来で株価が+50%になっていたこともあり、時間外で株価は下落。FUBOは米国のデジタルエンターテイメント企業。スポーツの視聴に特化したライブTVストリーミングプラットフォームを運営する。
・RKT　Redditの標的となり、昨日急騰。時間外では下落。RKTは国の住宅ローン融資会社。
・URBN　EPSはOK。売上高はコンセンサス未達。URBNは米国のアパレル企業。
・ROST　悪決算。ROSTはチェーン百貨店の運営会社。