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母とスマホ

折り畳みの携帯電話を長い間大事に使っていた母ですが、電池の持ちが悪くなり、去年スマホに買い換えました。スマホにしてから、一年とちょっと経ちます。

70歳も近くなり、使い慣れた携帯をスマホにするのは嫌がっていたのもあって、母がスマホを使いこなしてくれるか心配でした。
OSやアプリのアップデート等も自分でやらねばならず、どうなることかと思っていたけど、半年くらい経つ頃には、大概のことは自分でやるようになりました。お友だちに聞いたり、なんか適当にやってたらできちゃったみたいなのもあるみたい(笑)。

文字拡大ボタンはあっていいかもと思った

いわゆる「文字サイズ変更ボタン」は、公共機関のウェブサイトなんかで、ページの上の方に配置されているのを見かけますが、中には「小・中・大」とか「標準・大・特大」の3段階にしかサイズ変更できなかったりするものも多くて、そういうのはなくていいんじゃないかと思います。

ユーザーは、必要があればブラウザや支援技術等の機能を使って、拡大して利用します。「文字サイズ変更ボタン」をつけることだけでアクセシビリティをやったってことにはならないんだよ、ってのがよく言われるのですが、思ったように拡大できないボタンがあると、逆に残念な印象にもなると思います。

だけど、母が初めてスマホを手にしてウェブサイトを閲覧したときに、そもそも文字サイズを設定で変更できることも知らなくて、設定するといってもどうやるのか分からなくて困っているのをみて、こういうとき、ウェブページ自体に文字サイズを拡大できる機能があることで、助かる人もいるのかもしれないと思いました。

もし、ウェブページに「文字サイズ変更ボタン」をつけるなら、多段階的に文字サイズを拡大でき、かつ200%拡大してもレイアウトが崩れたり機能が使えなくなったりしないようにすることと、さらにキーボードでも操作可能なものにするのがいいと思います。

ピンチアウトで拡大できるように

そんな母も、スマホの画面を2本指でピンチアウトすることで、多くのウェブページを拡大して見ることができることを覚えました。

たまにできないサイトがありますよね。スマホの機能で拡大する方法もあるみたいですが、拡大を禁止しないようにしてもらえるとありがたいなと思います。母も「うーん、おっきくならない」って困っています。で、諦めるか、どうしてもみたい時にはルーペを使っているみたいです。

なんかやってたらできちゃうってすごい

アプリのインストールとかアップデートとか「なんかやってたらできたよ」というのは、ちょっと恐ろしくもあるけれど、すごいことだと思います。新しいアプリを入れるなんて、母は「やってみたいけど怖くてできないタイプ」かと思っていたのだけれど、必要なアプリを入れたり、やっぱりいらないと削除したりできているみたい。このあいだも、バスの時間を調べるアプリを使ったと話していたけれど、直感的に操作でき、やりたいことを叶えられるというのは、スマホやアプリ側の作りがすごいんだよなと思います。
今のところ、悪いサイトに誘導されたとか、高額な請求が来たとかはないので、悪質なものとは出会っていないと信じています。

そしてやっぱり写真

写真が楽しそうです。育てている花の写真とかたくさん撮っています。気軽に綺麗な写真が撮れて、お友だちに送ったりできるのは楽しそうです。でも、写真の保存場所とかはよくわかってないかも。クラウドストレージとか「ハテナ?」だと思います。
私にもたまに、こんなところに行ったよとか、こんなに綺麗に花が咲いたよとか、写真を送ってくれます。

誰もが楽しめるのがいい

スマホもウェブサイトも、アプリも、誰もが楽しめるのがいいですよね。私の母も、スマホを手にしてはじめの数日はとにかく使えなくてつらくて、スマホにしたことを後悔したみたいですが、今は特に問題なく使えています。調べ物ができて、拡大して見ることもできて、写真で記録もできて、とっても便利みたい。

今度音声入力と読み上げ機能を教えたいな。楽しんでくれるだろうか。

ウェブサイトやアプリなどを作る側の人は、高齢者や障害者ユーザーがどうやって利用しているのか、やっぱり実際に使っているのを見ると、自分で利用していても気づかないことに困っていたりして、ハッとさせられることも多々あると思います。

ユーザーテストをやるのはちょっと大変ですが、身近な人がどうやってウェブを利用しているのか、意識して見てみると、意外と発見があるなぁと思いました。

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あじさいの花の写真

母が育てているあじさいの写真です。娘の私はベランダで植物を育ててもすぐ枯らしてしまうのに、母の家のはどんどん大きくなるし増えるし。今年もきれいに咲きました。

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