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2024TJAR Day1 北アルプス序盤

Start-馬場島

たくさんの応援の方々の花道のスタートを抜け、静寂のロードへ。
2022のときは浮足立っていたように感じますが、今回は気持ちは落ち着いたスタート。トップ集団は速く、マイペースを心掛けて走りました。
一本道になったところでスピードが合ったのは武末選手でした。自己紹介を交えながら楽しくジョグ。TJAR挑戦へのきっかけや想いなどお互い話しながら話しました。とても素敵な話をいただきました。おかげで28kmの距離が少し短く感じました。馬場島数km手前で佐藤選手、到着直前で青谷選手と一緒になり、無事到着。前回から、20分短縮の3時間での到着でした。

早月尾根-剱岳

早月尾根は前回登り始めから体の重さを感じましたが、今年は明らかに軽さを感じました。
3か月間トレーニングの成果と荷物の軽さ”
心拍数も上がらず、早月小屋まで順調に登ることができました。
早月小屋に到着し、水を汲み素早く出発。
”無駄な休憩をしない”
今回のもうひとつの注意事項。完走を目指した前回は休憩や足裏ケアで時間をとっていましたが、タイムを考えた時には明らかに無駄な時間がありました。5分×12回で1時間。これは日没、睡眠を考えてきたときには大きな時間となるため注意しました。時間はすぐ溶ける。

instagram tjar_staff

早月尾根途中で、TJAR男澤さんから「5位だよ!前回びりなのにね!」と温かい応援といじりを頂きました。2016年登山中、偶然、太郎平でみたTJAR男澤さんに会ったのが具体的にTJARを目指したきっかけです。とても強く温かい方。剱岳では、友人のPaul、恵川さん、山野本さんや登山者の方が温かく迎えてくれました。大好きな剱岳。そして、美しい景色。

剱岳からの立山。by iphone

本当はレースはあまり好きではなく、登山が好きです。ただ、
「小さいころから大好きだった日本アルプスのピークをつなぐレース、そして、日本海から太平洋へ縦断する壮大なレース」
それがこのレースに挑戦する、まず一番最初の理由と思います。

剱岳 - 一ノ越

昨年の年末に母が亡くなりました。2022年TJARのときには、魚津のスタートに妻と娘と一緒に来てもらい、結果、それが最後の一緒の遠出となりました。母は山が好きで小さいころや高校時代の時々の沢登り、そして、母が還暦のときに北岳と一緒に山を登ってきました。
ただ、高所恐怖症で、剱岳は一服剱まで。生前、その先に行きたかったとよく話していました。そんな思い出のある剱岳。
2022TJARのNHK TVをみた母はとても喜んでくれましたが、
「あんなに危険と思わなかった!次はダメだよ」
とよく言っていました。最終抽選で外れたら母の願いと思うつもりでした。義母と叔母さんと相談して、もう一度挑戦のチャンスをくれたかな。同年に亡くなった義母も叔母さんもTJARをとても喜んでくれていました。

by mako_spaさん
by mako_spaさん

この日は、前回遥かに届かなかった薬師峠を目指していたので淡々と、そして、平地と下りはゆっくりでも走ることを決め事とし進みました。

大汝山への登り by instagram

一ノ越ではたくさんの応援。でも浮かれることなく淡々と冷静に。
前方にいるのは保田選手と塚田選手。そして、同時に佐藤選手。リスペクトする選手たちと一緒に進むことができ、嬉しく思います。
ただ、序盤も序盤、ここからが本番。五色が原へ出発しました。

剣山荘でも水の補給のみですぐに出発。佐藤選手、山本選手もほどなくして到着。振り返ると剱岳の大パノラマ。剱岳に初めて登頂したのが12才の時。それ以降、歳の節目に登ってきた登山のこと、昨年末亡くなった母のことを思い出す。
剣沢から別山の稜線へ登り始める。急登もそれほど苦にならずに登れる。決して無理はせず、ただ、楽はしないよう心拍数をみながら登り、稜線で声援を頂く。立山の稜線への平地・下りは軽く走りながら進む。前方に保田選手、後方に佐藤選手。2年前は、レース中全く会うことができなかった選手。成長ができたことが嬉しい。稜線からみくりが池の景色は雄大で美しい。大汝山のピークにタッチし、一ノ越へ向かう。小屋手前で、後方から塚田選手。鍛えあげられた足が凄い。談笑しながら下山、そして、盛り上がる一ノ越山荘へ。予期していなかった会社の先輩の吉川さん、そして、ももこさん、はやみんさんの応援。予想より到着が早く、走ってきてくれたとのこと。その気持ちが嬉しく、大きな力を頂く。飯島さんからの「まだ序盤」という言葉を胸に、佐藤選手とほぼ同時に一ノ越を出発。

2024報告書より

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