見出し画像

2024TJAR Day6 南アルプス下山

茶臼小屋・南アルプス下山

聖平小屋を出発し、上河内岳への最後の登り。雨風は依然として強い。一歩一歩登る。疲れや足の痛みがあるものの下山できるので安心感が全然違う。茶臼小屋の手前まで行くと雨風は弱くなり、手前のお花畑あたりで休憩。行動食をとり足のケア。そして、茶臼小屋へ。
茶臼小屋では今年もたくさんの人が迎えてくれました。少し話し、小屋での定例のサインそして、出発の際は3度の大きなけんちゃんコールで送ってくれました。

茶臼小屋にて

茶臼方面への登りも強い風と雨。ただ、茶臼小屋までいけばあとは下りという安心感がある。2022年の自分は膝を痛め、足裏がボロボロの状況だった場所。このときも2022TJARの自分のメンタルを誉めたい気分になった。あのときに比べたら全くきつくない。小屋手前で足裏をケアし、茶臼小屋に到着。黒田さんが迎えてくれ、朝倉さん、店主さん、たくさんの方から歓迎を頂く。出発時には大きな声援。本当にありがたく嬉しい。

2024報告書

時間は昼の12時、そして白樺荘食堂の15:30ラストオーダーが気になりだしました。「まだ間に合うかも」、そう思うと体が軽くなり前回は足を痛め、下りは歩くこともままならずコースタイムの2倍をかけて下りましたが、今回は走って下ることができました。途中、一平さんや池田さん達の応援もあり気持ちよく下ることができました。ただ、ヤレヤレ峠あたりでは流石に疲れ、畑薙大吊橋への道は長く感じました。大吊橋を渡ると一人カメラマンの方がいらっしゃいました。ロードにでると暑さ、さらに、下りを走ったつけか足裏の打痛がひどく走れない。ここからコースタイムで2時間、今の足では白樺荘への到着は16時を過ぎるためこのあたりで断念しました。とぼとぼ歩き白樺荘へ。

白樺荘・井川CPへ

白樺荘に着くと、関選手と駿谷選手が休憩中。二人は食堂に間に合ったとのこと。売店でカップラーメン、缶詰、甘栗を買い込み、窓際の椅子でカップラーメンをすすりました。しばらくして窓の外をみると既にゴールした牧野選手が。牧野選手の激走は既に耳に届いていたため、健闘を称えました。
行動食を買い、最後のロードへの準備を済ませ、白樺荘を後にしました。白樺荘を出発するときは牧野選手とお姉さんが見送ってくれました。「最後までバチバチで!」牧野選手らしい強い言葉、大きな力をもらい、最後まで出し切ることを誓いました。しばらく走り、後方から駅伝監督のような牧野選手の車からの声援「ナイスラン!!行ける!行ける!」。もう止まれない。

白樺荘にて。
白樺荘出発、牧野選手と。

IBUKIをみると駿谷選手も関選手も順調に進んでいる、自分も着いて行かなければ。ただ、打痛がひどい。走ってはふくらはぎをマッサージしをずっと繰り返しながら走りました。井川CPまでは長く感じました。2022TJARの時に竹内さんが来てくれたトンネルはここだっただろうか、その時のつらかったこと、嬉しかったことを思い出しながら進みました。

井川CP。宮崎からはるばる親友いたちゃん。

足裏はきれいなものの打痛で走っていると痛くなる。手を掛けるガードレールにはたくさんの文字(幻覚)。そして、川の音とともにサザンの曲、演説、ラジオ、男女の声(幻聴)。それでもマッサージしながら走り続ける。途中、OBの岡田さん、海野さん、佐合さんたちに応援を頂く。前方の選手もみんな走っている。自分も走る。そして、ようやく井川オートキャンプ場へ。ここで予期せぬ山仲間の板ちゃんの姿が。遠い宮崎からはるばる駆けつけてくれたとのこと。嬉しくて、ベンチで話す。池田さんからはマッサージ講座。もっとゆっくりしたいが泣く泣く出発。

2024TJAR報告書

井川ダムへ

ここまでくれば、自動販売機もあるため、ときどきドリンクを買いながら進みました。井川付近の集落、その手前では何人かの方からも応援を頂きました。打痛はあるものの、マッサージを繰り返しながらだましだまし進みました。前回井川の廃線ルートは使っていなかったため、今回廃線ルートを初めて使用。ロードから下る坂、橋の上は足が痛かった。そして、廃線ルート。真っ暗闇のルート、ちょうどこのときヘッドライトのバッテリーが切れてくる。バッテリーを入れ替え再度出発。ダムでは数人の応援の方が迎えてくれました。自動販売機の脇で足のケア。足裏の肌の状態は問題なさそう。マッサージにて打痛を和らげました。ダムに到着したのが23:35。前日は百聞平のハイマツで寝た1時間弱の睡眠。ただ、このときビバークする選択肢はありませんでした。眠気、幻覚はあるもののまだ進める。最後まで出し切る。
前回は、最終日の早朝に到着した場所。29時間くらいの短縮。
富士見峠への登りに入ったころ6日目が終了しました。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?