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餅と団子のはなし

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餅と団子は、聞き取りで必ず登場します。普段からおもてなしの「よびし」の時、冠婚葬祭には欠かせない食。少しずつマガジンにまとめていきます。
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2023年6月の記事一覧

ちまきづくり覚え書き

このみやさんで ちまきづくり令和5年6月24日(土) 滋賀県多賀町敏満寺 胡宮神社(このみやじんじゃ)社務所で、 ちまきづくりのワークショップを開催しました。 素敵なところです ちまきづくりは例年、山の集落、多賀町桃原(もばら)でしていましたが、今回初の胡宮神社での開催です。建物外観の写真を撮っていなくて、写真は昨年5月「よびしの道具展」をした時の写真です。胡宮神社社務所の庭園は昭和初期に国指定となっています。数年前に建物が修復されました。秋の紅葉名所ですが、青紅葉も美し

チマキ作りの熊笹を刈りに

6月23日(旧暦5月6日)曇り チマキ作り用のクマザサを刈りに行ってきました。 旧暦5月5日にチマキを作る集落もあります。確かに、この辺ではこの季節にならないとクマザサの新芽が綺麗に出そろっていません。クルンと丸まった小さい新芽でゴールデンウイーク頃の笹葉では到底団子が包めそうにないです。 シカの食害と土地開発でクマザサの数がどんどん減ってしまい、チマキを作るのも大変です。 昨年から、中学校の協力を得てクマザサを刈らせていただいています。除草作業の時期と重なり、刈られてしまう

スゲを刈りに

6月14日雨のち曇りの梅雨真っ只中。 6月24日のチマキ作りワークショップに向けて、「スゲ」を刈りに行きました。 クマザサで包んだ団子を縛る紐の部分です。 教えてくださる方の集落では「スゲ」ではなく、「ツゲ」とおっしゃっています。「茎の切り口が三角になってるんが、ツゲやで。」って言葉をメンバーが覚えていて(素晴らしい!)。鎌で刈り取りました。 タネが出来ていて。その密度が集合体恐怖症じゃないんですけど、どうも、虫のようにもみえて気色悪い。 カヤツリグサ科のスゲ、本当にス

チマキづくり。郷土料理は「生活圏で手に入るもの」。

チマキと言えば、端午の節句か京都の祇園祭が思い浮かび、お店で買うものとばかり思っていました。 滋賀県多賀町の山間部では、田植えが終わった早苗饗(さなぶり5月休み)や、旧暦の端午の節句、山の集落の氏神様のお祭りの日にチマキが作られています。笹葉(クマザサ)に白い餅(米粉団子)を包んでスゲで縛ったものを茹でて、笹の香りを楽しむ団子。 チマキは、保存食にして乾燥させ、食べるときに茹で戻したそうです。田植えの忙しい日に重宝する即席団子⁈ 笹葉を摘みに どれがクマザサか、初めは見分

【よびし通信no.27】米粉で作る ぼんがらだんご

よびし通信no.27  令和5年6月号発行しました。 多賀のお母さんから学ぶ食の知恵と技 【ぼんがらだんご 多賀町大杉】  5月24日、米粉を使った「ぽんがらだんご」の作り方を教わった。「おばあちゃんが作ってやったやり方は、小麦粉やのうて米粉で作ってやったんよ。ぼんがらの葉っぱを採りに行くんは子どもの役目やってね。 米を川相(多賀町川相地区)に挽きに行って粉にするんが楽しみで。 米粉こねた生地は、一晩寝かせてて、出来上がるのが 待ち遠しかったんよ。 子どもの頃はおやつがな