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ぽろぽろ

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掌編小説集。こぼれおちた種のように小さな作品ばかりです。
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2022年5月の記事一覧

掌編小説 じごく鍋

傍らに横たわる女の肌に頬を寄せる。卵色の毛布からはみだしたその肩先はひんやりしている。 …

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掌編小説 いきあう

彼とけんかして、会う予定がなくなった。せっかくの日曜日、外で昼食でもとろうと気分転換に家…

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掌編小説 ブロックの家

「あなたっ」 そのときは突然やってきた。妻の左頬にあるほくろに「僕のお星さま」と軽く口づ…

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掌編小説 飲み込みにくいものは

先輩とふたり、女どうしでお酒を飲んでいる。互いに四十にのるかのらないかの独身組だ。 いつ…

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