卵たち

今日から4日間、イスラエル-ハマス間で一時停戦すると言われている。しかし、もちろん、ガザでの虐殺が完全に終わったわけではない。

ガザで虐殺が起こっていたり、ウクライナで戦争が起こっている現在、戦争がより現実的で身近になり、その結果、戦争に反対することに以前よりもパワーが必要になった。残念ながら、「他国に攻め込まれたときに自分たちで身を守れなかったら殺されるだけだ。だから戦わなければいけない。」というような主張が日に日に力を持ってきているように感じる。

ボクはニューオリンズの音楽に魅了されて、20年以上ニューオリンズの音楽をはじめとした、いわゆる"ブラックミュージック"を追求し続けている。これらの音楽は、社会的に虐げられ、今も虐げられている人たちから出てきた音楽だ。

だからこそ、戦争に反対することにパワーがいることになった今、社会的に虐げられている人たちの側に立ち、戦争反対と言えないのだったら、自分の音楽にどれほどの意味があるだろうか、と考えている。


-もし小説家がいかなる理由があれ、壁の側に立って作品を書いたとしたら、いったいその作家にどれほどの値打ちがあるでしょう?-
村上春樹のエルサレム賞受賞スピーチ「壁と卵 – Of Walls and Eggs」より

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