「きみが神さま」

散歩してたら足元で何かが動いている

ぴょんぴょん跳ねるように動くのは

身長5cm 身幅3mm

子ミミズ

あらあら

つまみあげて日陰で湿気た腐りかけの葉っぱの上にぽんと投げた

途端に跳ねるのをやめた子ミミズ

頭をあげて様子を伺って

枯れ草の中に入っていった

私は大きくて見えないだろうし

子ミミズに信仰心はないだろうけど

神様がやったような事かもしれないと

人間の私は偉そうに思う

跳ね回る子ども子ミミズ

きみの方がすごい

きみが跳ねたから人間が気づいた

そんな小さな体で

コンクリートの道の上で干からびる前に

精一杯にジャンプして

ここから逃げ出そうとしたのか

宇宙からみた人間

子ミミズよりも小さい

ミジンコよりも小さい

精一杯跳ねろ

精一杯生きろ

目も口もないミミズは

そう言うかもしれないと

人間の私は勝手に思う

決めつけるな

諦めるな

やれるだけやってみろ

やれるだけ生きてみろ