Rest in peace and power 八代亜紀さん
八代亜紀さんの訃報を、悲しみと共に聞きました。
享年73。
八代さんの所属事務所によると「2023年9月に膠原病の一種であり指定難病である抗 MDA5 抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症し療養を続けていた」そうですが、容態が急変し、昨年12月30日に旅立たれたそうです。
八代亜紀さんと接点が出来たのは、彼女が60歳を過ぎて、もともとお好きだったスタンダード・ジャズを再び歌うようになってから。
亜紀さんが、あの可愛い喋り方で話してくれました。
「私ね、ジュリー・ロンドンが好きで、ああいうシンガーになりたくてね。ジャズクラブで歌いたいと東京に出てきたんだけど、そこはお姉さん達がいる、クラブだったのね。
でもね、17歳の私が歌うと、お姉さん達が泣いてくれるのね。
私、歌っていいんだな。
歌っていこうって、そこで思ったの」
亜紀さんの歌は演歌にしろ、スタンダードにしろ、心を揺さぶる何かをもっていました。あの独特のハスキーな声には、ハナから悲しみのエッセンスが沁み込んでいたのかもしれません。
離婚されてから、寂しかったんじゃないでしょうか。そんなことが気になっていたんですよね。
写真は、2013年の東京JAZZにて。
マット・ダスクとのデュエットも素晴らしかった。
歌って下さり、ありがとう、亜紀さん。
Rest in peace and power
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中川ヨウです。ジャズを核とした音楽評論/研究をしています。日々拡張するJazzの動き。LiveやNew Albumについて書きながら、拡張…
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