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まだ生きてる!

■2020年(両親78歳)

5/20 
父 T病院 神経内科受診 T医師① 私も同行する。

長谷川式テスト 13点 

アルツハイマー傾向
「神経原線維変形型」(アルツハイマーと似たような、短期記憶障害と怒りっぽいなどの性格変化で始まる。妄想も多く認められることが特徴)とも言われる。
アリセプト3mg処方

ふれあい収集用に、玄関の下に大きなゴミ箱を設置。
父が訳分からず、ゴミ箱の位置を変えてしまったりして手こずる。何度説明しても理解できない様子。

※5/20日記より
「4月末に母さん二度目の転倒をしてから、格段に衰えが進んでいるように思う。体の衰えももちろん、頭の衰えも。どんな心境なのか、どれだけの体の痛みなのか、それは本人にしか分からない。日増しに正常さを失っていくような、そんな感じがしてこのところ私は落ち着かない心境。そわそわする。

電話、メールも格段に減った。連絡がないとないで、また不安になる。このままだとメールの操作方法も忘れていきそうな勢い。

母さんは酔っぱらって昼寝していることが多くて、日中、会いに行っても起きている母さんに会えないことが増えてきた。すべて仕方のないことなんだけど。

でも、母さんの何かがどんどん失われていく、壊れていくような気がして怖い。

毎回、実家に会いに行った時の母さんがどんな様子か、玄関のドアを開ける瞬間、ちょっと身構えてしまう。最近の母さんの衰えた姿が強すぎて、昔の母さんの面影を思い出しづらくなってきてしまっている。

昨日の母さんの姿なんかも、私にとって少なからずのショックだったんだろう。
昼前から既に出来上がっていて、顔も声もだらんと伸び上がっちゃってて、しわがれ声の母さん。
少し起き上がってふらふらと歩いては、倒れ込むように布団へ行き、即昇天する母さん。

無意識にもショックを受けるようで、またどんよりする。得体の知れない不安のようなものに巻かれる感覚。

行く末を憂いてうじうじめそめそはしないけれど、今のこの現状に対して、無性に不安を感じる。日々不安を抱えている感じ。晴れ晴れとしない。良くない。

だんだんと日常生活のリズムに追いつかなくなってきている様子が見て取れる。朝も寝坊が多くなり、朝ご飯も遅れ、母さんは作るのも精一杯。
身だしなみにも気を遣わなくなる。髪も服もお化粧も(かろうじて出かけるときはする様子)。
掃除はままならず、洗濯は溜まる。

起き抜けからお酒を飲んで、お昼前に出来上がっちゃう時は、そのまま昼寝して夕方近くまで眠りこける。すると昼ご飯も作らなくなる。夜はかろうじて作っているんだろうか。そしてまた寝酒、昇天。夜中のトイレに起きてよろよろ千鳥足で壁にどこかをぶつけ、流血する。
翌日、その傷についてはまるで覚えていない。こんな日の繰り返し。

足を痛めてから、スーパーへの買い物にも歩いて行けなくなった。めっきり家から出なくなってしまった。

全ては転倒のせいなのか? 

まぁこんなことでうつうつと暗くなっても仕方ない。不安は絶えないけど、まだ生きてる! 生きてるのである!
捉え方、割り切り、自分で前向きにシフトチェンジするしかないね。

今、父さんから留守電入っていたのを聞いたら、横で母さんの声が聞こえてほっとした!
それだけでもほっとした。きっとよっぽど不安に思ってるんだね。いつどうなってもおかしくないというか、いつか、近々どうにかなってしまうんじゃないかと怯えているんだね。

まぁとにかく生きてる! 生きててくれるだけで感謝!!」

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