見出し画像

少年の日の思い出

会えて嬉しかった。
もう会えないと思ってたから。
もう――――絶対に離さない。

※この記事には一部、性的な表現が含まれます。

私は小学1~2年生の頃、放課後に学童保育に通っていた。そこでは親が迎えに来るまでの間、あらゆる娯楽で暇を潰していた。しかし、できることは限られている。折り紙やぬりえ、勉強に熱中することができなかったので、かいけつゾロリやズッコケ三人組を筆頭とする王道漫画ばかり読んでいた。

そんなある日、娯楽が飢えていた私に新しい漫画が補充された。その漫画こそケロロ軍曹だ。(以下、ケロロと表記)私は目新しい作品に心を躍らせ、ケロロを読み進めていった。

第3巻の40ページ
よーぐるっちに電流走る――!

冬樹ママのシャワーシーンに出会ってしまったのだ。この作品について、知らない人に説明すると「冬樹ママ」とは、主人公冬樹の母親であり2人産んでるとは思えないほどのセクシーボディの持ち主である。第1巻に水着のシーンがあったが、やはり全裸のシャワーシーンに心躍った。初めて見る豊かな双丘は、当時8歳であった私の心を揺さぶるには十分だった。

その後もさらに読み進めたいき、施設にある分は全巻読破した。そして、数週間に亘りエロいコマを密かに楽しんだ。

ある日、忽然とケロロが姿を消した。どこを探してもない。級友曰く、撤去されたようだ。理由は聞かなかった。自分が一番分かっていたから。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


それから数年後、BOOKOFFにて思いがけない出会いをした。

ケロロだ。ケロロだ・・・ケロロだ!!!

それは税抜き100円コーナーに鎮座していた。私は挨拶代わりに、三巻のエロコマにだけ目を通した。私は追想にふけり、しばらくしてからその場を後にした。その手には確かに、ケロロ軍曹第3巻が握られていた。

画像1
ケロロ軍曹第3巻/吉崎観音

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?