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忘れたくないこと

桜紐ウラン

「今日お仕事で何つくったの~?」と仕事相手(その人の仕事は創作)に聞いてみる。
「さくらひもうらん」
「さくらひもうらん…?桜紐ウラン…」
「うん」
さくらひもうらんって何だろうと思いながらお風呂上がりの仕事相手の体を拭いて保湿する。その人がしている創作の種類を思い浮かべながら「なるほど~?」と分かっていなそうな返事をする。
私が桜紐ウランを理解していないことを察した仕事相手は、左右の親指人差し指をあわせてまるを作り、「ひも」と教えてくれる。
「ひも…まる…ゆび…あ、あやとり?!」
「ちがう」
「ちがうねぇ…」
なんだ…なんだ…まるい…さくら…ひも…思考の宇宙をさまよいながら、伸びていた仕事相手の爪をカット。
そしてひらめく。
いもだ、あのまるはおいも、さくらひも、、さつまいも!!!!!さつもいもだ!!!!!
「さつまいも?!調理したの?」
「そう」
「スイートポテト?!(安易)」
「ちがう」
「ちがうねぇ…」
「…んウランよ」
「んウラン、、………!!!モンブラン!!!!!!さつまいもモンブラン?!?!」
「そ」
「さつまいもモンブラン作ったのかぁーいいなぁーおいしかったー?」
「ふふ(にっこり)」

どんな人付き合いでも理解できないことの方が多い中で、人と、こうやって少しでも何かをわかりあえてとてもうれしかった。お互いに諦めないでよかった。
忘れたくなくて短歌にしたかったけど短歌にできなかったできごと。


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