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Twitterに嫌いボタンは導入されない

As for #3, this is something we’re exploring.
(注:#3は"Add dislike button or downvote capability"のこと)

この言葉が独り歩きしている。

概要

Engadget、ねとらぼ等のWEBニュースサイトにて、Twitterに「嫌いボタン」「よくないボタン」の導入が検討されている、という旨の記事が出たことをきっかけに、Twitter民がこぞって大反対している。

Twitter社のプロダクト開発責任者のKayvon Beykpour氏が、Twitterの今後の機能について、対策を講じてほしいという引用RTを受けたことから話が始まる。
それがこちら。

求められた対策は、以下の4点。
1.組織的な本物でない行動の削除
2.嫌がらせと通報に関するユーザー体験の向上
3.dislikeボタンや反対票を投じる機能
4.ユーザーに害をなすデマ(への対策)

記事では、これに対するBeykpour氏のリプライまでを紹介している。

要約すれば、大体こんな内容になる。
「1、2、4については、何年も前からわれわれの最優先事項で、かなり前進しているが、まだやることは多い。3はわれわれが検討しているものだ」

この最後、「3はわれわれが検討しているものだ」の部分が殊更強調され、Twitterで(日本国内でだと思うけど)トレンド入りしてまでみんなに大反対されているというわけだ。

Beykpour氏の真意

記事はいずれもここで終わってしまっているのだが、Beykpour氏はもう少しコメントをしている。上記リプに対して、別の人からこんなリプが来たためだ。

「3(dislikeボタンや反対票機能)には反対だ。これが乱用されないようにできるイメージが湧かないよ」

で、最後、Beykpour氏の回答がこちら。2ツイート分に跨ってるのでスクロール大変かも。

「そうだね。ただ、乱用の防止というのは、いいねやRTを含めてどの機能にも当てはまる。難しいけど重要なのは、ポジティブな振る舞いを促し、悪い振る舞いを抑制することのバランスの調整なんだ」
「これは反対票機能こそが良い解決策になる、という意味ではないよ。我々はそういうバランス調整の在り方を模索しているんだ」

ここまで読めばわかるだろうと思うけど、Beykpour氏は「嫌いボタン」や「反対票機能」をつけるぞ、なんて全く言っていない。

個人的には、この文章を読んで、特に「嫌いボタン(dislike button)」については実装する気はさらさらないんじゃないかと思っている。

推論でしかないけど、根拠は以下の3つ。
・1、2、4については「最重要課題」としている一方で、嫌いボタンと反対票機能については「検討中」と濁したから
・バランス調整が大事だ、と言っている文の趣旨は「ポジティブな反応を表現する機能だって悪いように扱われたり、解釈されたりすることがあって大変なんだぜ、
況やネガティブな反応を表現するなんてありえん」ということだから
・最後のツイートは「本当は『況や~』というニュアンスを含めたつもりが、ちょっと言葉足らずだったので『反対票機能が良い、みたいな解釈はしないでね』とくぎを刺す意図でなされたものと思われるから

結論

根拠それぞれを詳しく述べている余裕がないのでここでおしまいにする。

最後まとめると、
・別に「嫌いボタン」が実装される予定だ、というわけじゃない
・おそらく、今のところ「嫌いボタン」実装の方向で検討されているわけでもなさそう

ということ。

最後に個人的な感想をちょろっとだけ述べておくと、
「嫌いボタン」を実装するメリットが全くないと思うので、さすがに実装はないと思う。

仮にTwitterがネガティブな反応を表現する機能を追加するとすれば、それはフェイクニュース対応か誹謗中傷対応として、そういう行動を取るアカウントに対する措置としての機能だと思われる。

が、そういうアカウントに関しては既に「ツイートを報告する」機能が実装済みで、これによって最悪アカウント凍結処置を取ったりしている。
前提として、この機能があるのに追加して良くないアカウントへ制裁を加えるような機能を導入する必要性がまず低いと思う。

それに、嫌いボタンが導入されるとなると、おそらく報告と違って「このツイートは嫌われている」ことが対外的に示されることになると思うのだが、それって要は嫌われ者を晒し上げる行為でしょ。Twitterが公式にいじめツールを提供するに等しい行為なので、さすがにやるメリットなくないか。

ということで、個人的にも「嫌いボタン」は極めて悪手だと思うよ。
ではまた。

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