「金とき」について。
私の本名は、「金とき」ではありません。
ただ、本名から連想できるキンという響きを使いたくて、美味しいから金時豆を思いついて、それから、長いから金時にしよう、漢字だとごついから、時は平仮名にしよう、という過程を経て、「金とき」が誕生いたしました。
どうでもいいことですね。
なんと、投稿数がこれでちょうど100だそうです。恐ろしい…。出来が良いかはわからないけれど、どの主人公も愛しく、大切に書いたつもりです。愛しいものがたくさんあって、幸せです。
私の名前が「金とき」でないように、「私」と「金とき」も、きっとちょっぴり違う人です。どこかの誰かになりきることでお話を書いていますから。
そこで恐れ多いのですが、自分の今までの作品を振り返ってみたいと思います。「私」の目線で「金とき」のお話を読んでみたいと思いまして。これは完全に調子に乗った自己満足noteです。投稿が100に達した記念のnoteでもあります。
長いお話を載せている間に、ショートショートを全部読み返しました。ちなみに、全部で10話になったブラック珈琲の、もともとのショートショートはこちらです。
それでは、振り返りを始めたいと思います。なるべく最初の頃のお話をご紹介します。お時間がありましたらお付き合いください。
私は、お話を書くことに関しては完全にド素人です。小説の書き方、みたいなものを誰かに教わったこともなければ読んだこともない。完全なる自己流なのですが、そのド素人が初めて書いたお話がこちらです。
処女作というやつですね。お恥ずかしいです。どうしてこんなに病んでいるのかというと、そういう年頃だったからです…。16歳のときに書いたお話です。薄暗い塔の中に迷い込んだ男の子のお話。
それから、だんだんと慣れていきます。 深夜の独り言 5 でお話したような、「自分なりの書き方」を身につけてきました。気に入っている作品は、
にまとまっています。ときどき入れ替えたりもしています。アイコンにもなっているこの画像は、いつか行ったスペインのホテルでの写真です。このマガジン、何といってもタイトルがださい。でも金ときがセレクトしてるんだからしょうがない、です…!
マガジンに入っているお話の中で一番初期のものは、
です。これは問題作ですね。意味がわかると怖い話に入れてほしいくらいです。ネタバレはしたくないのであまり言いませんが、一見楽しげなお話です。爽やかな日にピクニックをするお話。
風景の描写が一番うまくできたと思うのは、
です。とても丁寧に描きました。日の沈む時間の綺麗な景色が目に浮かぶように頑張りました。どちらかといえば悲しい内容です。空に一番近い場所で、手を伸ばすお話。
内容が一番私好みなのは、
ですかね。自分で好んで読むのはこういう小説です。うまく言葉にできないけれど、なんとなく感傷的になってしまうような場面が日常には潜んでいると思います。好きなひとと電車で帰る女の子のお話。
また、一番印象的なのは、
こちらです。お話、としても好きですが、実は私自身の思い入れの詰まった作品なんです。ちゃんとフィクションですが、すごく具体的なモデルがいて、高校時代を思い出します。大好きだった人に同窓会で再会するお話です。
私のお話は基本的に日常を切り取って書いています。お話になっている部分より前から主人公の人生は続いてきたし、その先へ続いていく。それが感じられて、読み終わったあとにふわふわとした感覚になる、こういう感情ってあったよな、なんて思い出す。そういうのが、私の理想です。
ときどき、異質なものがあります。
などです。これらは優しい気持ちで書いたお話です。文体も内容も、どこか絵本のような、可愛らしい(と自分では思っている)お話です。こういうのも、また書きたいなと思います。
全部を読み返すのは時間がかかってしまいましたし、どれも愛しいお話なので、全部コメントをしたいほどだったのですが、以上で振り返りはおしまいです。ここまで自己満足にお付き合いくださってありがとうございます。
私は、関わりの深いほんの数人の友人を除いて、家族も含め、周りに自分がお話を作ることが好きだということを話したことがありません。どんな反応をされるか怖いと思ったり、それぞれ人の前で演じる「私」がいるのに、別の「金とき」を演じて書いているお話を読ませるのは恥ずかしいという気持ちがあるからです。
でも私はお話を書くことが好きだし、お話を書いている自分も、「金とき」も好きです。文章もうまくなりたいけれどそれよりも、うまく言葉にできなかった気持ちが報われるような、少し気分が良くなるようなお話を書けるようになりたいです。noteで細々と投稿し続けることが、いつか堂々と、趣味はお話を書くことだと言える自信に繋がればいいなと思っています。
これからもお気に入りを増やすつもりでお話を書いていきます。いろんなお話を書いているので、みなさまのお気に入りになれるものもあるといいのですが…。お時間のあるときに、「退屈」を「ちょっぴり楽しく」するお手伝いになれば幸いです。
金とき。
最後まで読んでくださってありがとうございます。励みになっています!