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つぶやき

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君が生きている事に、ただ、感謝する、君が生きているだけで、それだけで十分だと、それ以上の欲は生まれないのだと、そんな綺麗事が、いつものスタンスであればいいのに、欲深さが、時に君を見えなくしてしまう、真理を見つめて

生きてることが辛いなら、そんな歌を、森山直太朗が歌っていた、今ふと頭に思い浮かんだ、ちゅらさんの再放送を観た、生きてるって楽しい、国仲涼子はそう海に叫んでいた、人生は、人生は思った以上にうまくはいかないけれど、楽しい方がいい、わがままに生きよう

もう会えないのね、いやまたどこかで、喪失の後、僕はシャワーを浴びた、暫く俯いていると、出窓の向こうから女性の笑い声が聞こえてくる、恋人が冗談を言って笑わせているのだろう、当時はそれが当たり前のようで、本当は、幸福でしかないその笑い声は、耳の裏側でしこりのように残存した

人を想うことが、苦しみにも、悦びにもなり得るような不安定さが、私たちが自我を持つことの醍醐味でもあろうと、貴方は言った、それを上回る愛があることもまた真実なのだと、貴方は言った、貴方を守りたい、それ以外は必要ないのかもしれない、僕はそう思った、貴方を愛するということ

そうだ、明日、ピクニックにでもいこうよ、柄のないブルーシートに、近所のパン屋さんで買った美味しいクルミパンと、コンビニのコーヒーを、ただ、何もない草原の中で、その匂いがいつかの思い出となるようにと噛み締めながら、ねえ、いいでしょう、特別は要らないんだ、ありのままで、それだけで

不自然にあくびをするものだから、どうしたのと問いただしても、上の空で今日の空を見上げる、言葉にしなくては伝わらない物事は確かに多いけれど、言葉は嘘を多分に孕んでいる、君が放つその匂いや色が、真実を伝えている、明日の天気を伺うように、どこか不安な形をした君がここに居る

AM6:50 世界が始まろうとしていた、外の光が瞼を痛くさせる、忙しない車の往来や、自転車のチェーンの回る音、ランドセルが上下に弾む音色全て、開け放した窓から入ってくる今日だ、布団から起き上がる前に、君のことを考えていた、眉毛の形や、半開きの唇、目頭のホクロ、僕の中で生きていた

AM5:30 先程の眠りが嘘のように、目が冴え切っている、確か君が、木の枝で無邪気に遊んでいた場面だ、子供みたいね、そう馬鹿に出来ない僕は、子供のような無邪気な君が好きだった、今頃、君はどうしているのだろう、考えれば考えるほど、日に日に気持ちが強くなっていった

AM4:00 目が覚める、瞼は重い、重力に逆らおうとしなければ、重力には逆らえないのだ、そんな当たり前の事象を意識化することで、本能を騙していく、それが癖になってきた、良くも悪くも、わたしは人間だ

空が綺麗、星は見えないね、それでも綺麗だって思うのは、私の生活が、いかに混沌としているかの現れかしら、何もない空を見上げると、目に見えすぎた現実が、心の余裕を奪っていたと言うことを思い知る、そんな気がするの、あら、雨ね、傘はない、でも、たまには濡れてもいいのかしら、そう思わない?

昨日、君が死んだ、夏が終わった、線香の香りは、人を落ち着かせようとしていて、死の香りを運ぶ生き物だ、花束が宙を舞う、光の眩さに、今日も細胞が生きている事を知る、君は昨日死んだ、来週、また会えるだろうか、毛穴が開く、明日の願いを聞き入れてくれない現実は、いつもの現実であった、笑って

吉野弘さんの詩集が欲しいと、最近思うている、活字に触れる習慣は全くないが、以前は、わしにも小説ブームがあって、村上春樹や村上龍、太宰治、坂口安吾、カートヴォネガット、ポールオースターなどを読んでいた(少しだけ)、詩は、短文に込める熱量とその密度に、心がハッとなる、細胞が喜んでいる