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PL 第12節 リヴァプール×マンチェスターシティ レポート

11/10(日) 25:30キックオフ アンフィールド

ついに来ました。
プレミアリーグ前半の大一番。

どうせ質の高い分析記事とかレビュー記事、たくさん出るんだろうなぁ。って思ってたら書くの嫌になりした。笑
戸田さんとか試合終了直後にレビュー動画上げちゃってるもん。ずるいよそれ。
そんな中ですが重い腰を上げて書きたいと思います。

試合前の段階では1位と2位に付けてた両チーム。
しかし、ここまで予想外の2敗を喫してたシティに対し、無敗でほぼ全勝と絶好調なリヴァプール。
勝ち点差は6となっており、ライバルをここで蹴落としたいリヴァプールと何としてでも勝ち点差を縮めたいシティという構図になりました。

ホームで圧倒的強さを誇るリヴァプール。
要塞アンフィールドはこの試合でも圧倒的な強さを見せることとなります。

スタメン

無題

                           (SofaScoreより)
ホームのリヴァプールは、大方予想通りの布陣。世界最高CBファン・ダイク相方は、同じく世界最高CBのロヴレンが務めます。

アウェーのシティは現在、野戦病院状態。
主力であるラポルトとジンチェンコは長期離脱中。
ダビド・シルバも怪我をし、本日はベンチスタート。
そして、絶対的守護神であるエデルソンが先日のCLアタランタ戦で負傷。
カイルウォーカーがGKという見方もあったが、奇策を仕掛ける名将でも堅実に第2GKであるブラボを起用します。

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この写真、めちゃくちゃ好きです。

なお、太ももを痛めていたロドリはなんとか間に合った模様。

戦評

試合開始から、怒涛の雰囲気で始まる。
互いに様子見などすることなく、オープンな展開で幕開けとなりました。

この日のリバポは、GKまで行くような怒涛のプレッシング。
今シーズンになってからは多分初めてだと思います。

それに対して、低めの位置からしっかりと繋ぐシティ。
エデルソンとラポルトがいない分、ショートパス多めで幾分かやりにくそうにビルドアップをしてました。

そんな中、6分。デブライネの50/50のキックを納めたベルナルドが、ボックス内に持ち込む。中に折り返そうとしたところ、ベルナルドの腕に当たり、TAAの腕にも当たります。
主審はノーハンドの判定で、試合はそのまま続行。プレーを辞めなかったリバポの選手は全力でカウンター。マネが持ち上がり、中に折り返すも1度クリアされます。
このギュンドアンのクリアが中途半端になり、そのボールを拾ったファビーニョが空いてるコースに狙いを済ましてシュート。
ゴラッソと呼んでも良いくらい素晴らしい軌道を描いて決まったゴール。
この試合に対してのリバプールの思いが全て乗ったようなシュートでした。
めっちゃ叫びましたね。

これにはシティの選手も猛抗議。
VARチェックが入るも得点は認められます。

判定は誤審と呼ぶものでもなく、プレーを辞めてしまったシティの選手に非があると思います。
何事でもプレーを辞めちゃいけないのを再認識しました。

ゴールシーンを見て頂ければ分かると思いますが、ファビーニョがセカンドボールを拾ったのは必然とも言えるものでした。
シティの前線数人は抗議の流れで、プレスバックをすることもなく帰陣。
ディフェンスラインと大きく間延びするような状態となってました。
カウンターで走ることを辞めなかったファビーニョ。
こういう献身性が勝利を呼び込みます。

リバプールの先制後は試合が落ち着き始めます。

シティは1-4-2-3-1
基本的にはシティが保持する展開。しかし以前と違い、リヴァプールも保持できるチームとなったため、奪取後は落ち着いてビルドアップをしていきます。

この日もリヴァプールの両SBは絶好調でした。
ここはほんとにリヴァプールの強味と言えます。
(逆にここが調子悪いと攻撃が停滞します。)

13分。ロブレンからのパスを受けたTAAがシティのプレスを嫌うように右足でトラップしたボールをを左足に置きます。
そこからワンステップで逆サイドのロバートソンにサイドチェンジ。

利き足と逆足でもワンステップでここまでのキックを蹴れる彼は異常です。

ロバートソンの前方に広大なスペースがあり、走り込む先に丁度よく届けられたそのロングパスは、TAAからの「クロスを上げろ」というメッセージそのもの。

ロバートソンは受けたボールを少し前方に運び、そこからアーリークロス。
前方からプレッシングしているため、高めとなっていたシティのディフェンスラインの裏にクロスを放り込みます。

全てが計算されたようなクロスボールはワンバウンドでサラーの頭に。
サラーがそのボールをしっかり合わせ、追加点とします。

今のリヴァプールを如実に表したような完璧な形での追加点にアンフィールドのボルテージはMAXに。

このままのテンションを保ち、2-0と予想を遥かに上回る完璧な内容で前半終了とします。

後半からリヴァプールはフロントスリーの立ち位置を変更。
真ん中にサラーで、右にマネ、左にフィルミーノ。
守備時にはマネを1列下げて4-4-2のブロックを形成。
2-0ということもあり、省エネかな?

リヴァプールが守備時の立ち位置を変えたせいでシティは少し困惑気味に攻めます。
これもある程度試合前から計算されてたのかも。

51分。スローインから深くまで持っていったヘンダーソンのクロス。ファーサイドでダイビング気味に合わせたマネがこれを決めて3-0とします。
ちょっとシティにしては緩すぎる守備対応。

ウォーカーは何回もマネのことを見てるんだけどね。
思ったよりもヘンダーソンのクロスが伸びたのか。
割とフリー気味で打たせました。

後半5分で3点差と完璧な試合運びを見せたリヴァプール。
ここから次第にトーンダウンしていきます。

シティはそれからも次第に形を作るも決めきれない展開。
悪くないんだけどリヴァプールの守備陣の対応が素晴らしい。

途中からミルナーが入ったくらいからリヴァプールも1-4-2-3-1に変更します。
まぁほぼ同じだけど。

78分にシティが1点返すも、どちらかというとリヴァプールの対応が出遅れたような形。
あまり「シティの形」という得点では無かった印象。

後半にも1度、TAAのハンド疑惑があったがそこもノーハンドのジャッジ。

このままリヴァプールは追加点を与えずに試合終了。
終始、リヴァプールの試合優勢の試合でした。

気になったシーン

主力の怪我、ということもあったが、終始リヴァプール優勢となったこの試合。
シティはリヴァプールをリスペクトしすぎたのかな?って印象です。
リヴァプールサポとしてはいつもの1-4-3-3で、中盤にベルナルド、右ウイングにマフレズとかの方が嫌だったかも。

とはいえ、クロップの用意が周到だったのも事実。
後半開始から4-4-2でブロック形成とかはまさにそう。
クロップって試合中に能動的な戦術(布陣)変更とかはしない監督のイメージですから
ここまで計算内だったらほんとにびっくりです。

たくみくんの戦術分析記事でも書いてあるが、SBは現代サッカーでボール触る機会が数多くあるポジション。
逆にそこを狙い所とするチームも多く、そのSBがワンステップで逆サイドまでプレス回避&展開のサイドチェンジをできるのは最早チート。

今更わざわざ言及することもないですが、やはりリヴァプールの両SBは世界一です。
「守備の強度がー」とか言うやつは今すぐシベリア送りです。
ボール保持ができる=守備の時間が減る=守備の強度はそこまで必要ないのでは?
という考え方もできるわけで。
そもそも現代サッカーで守備の強度がいらないポジション、そもそも無いですし。
メッシがマネとかフィルミーノ並のプレスバックできれば最強だと思いません?

そう思うとこの大一番でアーノルドを起用できるくらいになれたってのはすごく大きい事です。
右SBゴメスってのは攻撃をほぼ捨てるようなもんですから。(ゴメスは好きですよ。)

あと大一番のロヴレンね。
ミランに移籍しなくて良かったなぁって思いました。アンフィールドのテンションに呼応するようにパフォーマンスが上がるから、こういう日のロブレンの守備力はマティプ以上の信頼感はありますよね。
スライディングしてからの足を投げ出してシュートブロックしたシーンは、俺も何かグッと来ちゃいました。
前節はうーーんとか言ってたけど今節ではこの手のひらの返しっぷり。
感情論で書いてるのがバレバレです。笑

総評

なにがともあれ好敵手であるマンチェスターシティに3-1と完勝。内容もほぼ完璧と言っていいほどの内容での勝利でした。

これでマンチェスターシティとの勝ち点差は9に広がり、シティは4位に転落。
なんと2位にレスターが浮上してきました。(めっちゃ不気味)
その下には下馬評を覆しつつある、好調ランパードチェルシー。

大一番に勝利したとはいえ、まだ、12節ですからね。むしろここからが正念場。
インターナショナルブレイクを終えた後、残り年内の1ヶ月半で11試合を戦います。さらにここにCWCも入ってくるんで、もう訳わかんないです。

確実にターンオーバーが強いられる状況ですが、今のリヴァプールのサッカーは、代えを効かせるのが難しい状況。両SB、ファビーニョ、フィルミーノあたりは代えただけでサッカー変わりますからね。他の選手も決して欠かせない面子。
下の世代からの突き上げとかに期待したいですね。

試合結果

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リヴァプール 3-1 マンチェスターシティ

【得点者】
リヴァプール: 6' ファビーニョ 13' モハメド・サラー 51' サディオ・マネ
マンチェスターシティ: 78' ベルナルド・シルバ

主審:マイケル・オリバー

蛇足

もう色んなところで議論されてるであろう、TAAのハンド疑惑のシーン。
贔屓目無しで見ても、1回目は主審次第、2回目はノーハンドだと思います。
というのも、夏に改正された新競技規則を呼んでも、1点目のようなシーンはグレーゾーンであり、明言されてないシーンとなります。

あの手の位置を「自然な状態」と見るか、「不自然な状態」と見るか。結局は主審の主観なので。

ベルナルド・シルバの手に当たっていて〜ってのは違うかなぁって思います。

さらに2回目などは分かりやすいですね。
状況だけで言えば、1回目よりしっかり手に当たっている状況。
しかし、手は腰の横にあり、1回目よりも「自然な状態」と言えます。
なので同じ基準で考えれば、ほぼ100%ノーハンドということになります。
これで反則取ったら、1回目はなんなんだ!ってなりますし。

Twitterで、「これじゃあわざわざ手を後ろに回して、クロス対応してる選手が馬鹿みたいじゃん」
というツイートを見かけました。
今回の件だけ見るとそのように見えてしまいますが、結局は主審の「主観」であり、別の主審ならハンドが取られる可能性があるので、これからも手を後ろに回すべきだとは思います。

自分とほぼ同じ考えを攻劇くん(@18kogekisoccer)が発信してるのでリンク載せときます。

個人的にはこういう議論好きなので、意見などあればお待ちしております笑

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