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耳鳴り芳一(2022年1月25日の日記)

発症して3週間は経とうとしているが、耳鳴り(難聴)が一向に治る気配がない。最初の2週間は強めの薬を処方されていたのだが、いつまでもそんなものを飲むわけにはいかないので段階的に減らされて今は弱い薬だけ飲んで様子を見ている。しかし、この間耳鼻科で聴力検査を受けたところ数値的にはほぼ回復していないと言われた。強い薬で治らなかったのなら、もう詰みでは?

とはいえ、他にどうしようもないので医者の処方を信じて薬を飲み続けている。そんな薬も、この間うっかり2錠無くしてしまった。40日(×3食)分くらいあるうちの2錠なので影響も少ないと思って諦めたのだが、不安は残る。

以前難聴になった時はどうしていたっけな。あの時は本当に何も聞こえなくなっていたのだが、処方された薬は確か今回のと同じラインナップだったような気がする。それで結構時間をかけてようやく支障のないレベルに回復させたんだっけ。

あの時は本当に恐ろしかった。剣道部の土曜日の稽古を終えて、面を外したら左耳が何も聞こえなくなっていた。誇張抜きにだ。なんなら左耳の感覚自体無くなっていた。

これはあまりにも以上な事態だとすぐさま両親に知らせ、病院に連れて行ってもらうことにしたのだが、何しろ土曜日の午後だからいつもの耳鼻科は休診日だ。仕方がなく、車で開いていた病院まで連れて行ってもらうことにした。

すぐさま聴力の検査をし、確かに耳が聞こえなくなっていたことを確認し、さらに耳垢などのしょうもない理由ではないことも明らかになった。医者が言うには、剣道による頭部への刺激や至近距離で響く音が原因である可能性が高いそうだ。

剣道が原因である以上、完治するまで剣道はできない。とはいえ完全に休むのも嫌だったので、面はつけずに、素振りと、自分が一方的に打ち込むだけの稽古でお茶を濁していた。あの時の疎外感ったらありゃしない。あんなのはもう二度と御免だ。

幸いにも、今は剣道はやっていないし、その他耳への刺激の避けられない活動もやっていないのだが、それはそれで不気味である。だって、今回の難聴について医者は「何か大きな音を聞いたか、頭を強くぶつけたかした時の症状」といっていたのだが、そのどちらにも心当たりが全くないのだ。これは一体なんなんだ。

発症して日が経つにつれて耳鳴りにも慣れ、だんだん気にならなくなってはきた。しかしながら、四六時中耳鳴りがしていると言う事実には変わりはない。普段は意識の外に出て行ってくれているのだが、ふとしたきっかけで意識を向けてしまったらもううるさくてしょうがない。そして一度気にしてしまったら、意識から外すのは至難の技だ。忘れようとすればするほど、意識の真ん中に耳鳴りが鎮座してゆく。もうどうしようもない。

医者は8割以上の確率で治ると言っていた。今はその言葉を信じるのみか。

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