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「パラドックス小日記」


★ 1月30日 土曜日
午前5時半過ぎ、外はまだ暗い
が、今朝は
丸い月が、西の空に浮かんでいた。

餅をつく兎の姿もくっきり。
見上げていると、
マスクもマフラーもしているけれど、
喉のあたりが寒くなる。

太陽の光を反射するだけで、
月は、こんなにも明るい。
それに、あたり一面、皓々として
厳か、かつ物静かな雰囲気。

これが、燃えて発光する天体だと
こうはならない。

絶妙な位置に、月はあって、
然も日ごと、その光の形を変えていく。

地球という天体の
あるがままの奇跡を
ここにも見る。


★ 1月31日 日曜日
「笑ってこらえて」というテレビ番組で
2月3日、
江田島が、全国放映されるという。

江田島といえば、
牡蠣とミカンとオリーブの島
というイメージの外に、

海上自衛隊の第一術科学校と幹部候補生学校がある。
広大な敷地に赤レンガなど豪奢な建物が並ぶ
旧海軍兵学校である。

昔「ああ江田島」という
ここ江田島の、旧海軍兵学校を舞台にした映画もあった。

まっ、
これまで、新聞、テレビ、ラジオなど
いろんなメディアで
江田島が紹介されてきたけれど、

やはりどれも、観光的要素が主体の
断片的で表層的なものでしかない
ということだけは事実。

それも仕方ないか。


★ 2月1日 月曜日
毎日が、同じことの繰り返し
のように思われる。
が、
よく見たり、考えたりすると、
どこかが違って
同じ景色はない。

見る自分、考える主体の
気力や体力も
日に日に変わっていく。

二度とないこの一日一日を
とにかく
自分のできる力で
こつこつと前へ進んでいく
しかない。

人生行路、
歩む旅人の要諦


★ 2月2日 火曜日
ツイート、
何も浮かばない日は
書かなくていい。

人間だもの、機械じゃない。
自然に任せるのが一番。
そのうち湧いて出る日もあろう。

と、早朝散歩から帰った午前6時前、
いつものように、
パソコンのキーを打つ。


★ 2月3日 水曜日
何かの終わりは、何かの始まり。

暗いうちの早朝散歩を終え、
いつものように
パソコンの前に。

昨日までのことは
すべてリセットされ
新しい気持ち。

またゼロからのスタート
何かの始まりは、何かの終わり。


★ 2月4日 木曜日
将棋の世界では
若き天才的な棋士が登場している。

が、盤面での勝ち負けの世界のことはよくわからないから
今一、ぴんと来ない。

これが、自然界の法則を発見したとなると、すごい。
第三のニュートン、もしくは
第二のアインシュタインの登場がないものか。

そういう人が出て来るのを期待している。


★ 2月5日 金曜日
アキレスは、亀を追い越すことはできない
というパラドックスがある。

亀を追い越すまでに
アキレスは、
亀との距離の1/2
そのまた1/2・・・
と繰り返すうち、
終に追いつけなくなる。

というが、
実際、そんなことはない。

例えば、
こんな例がある。

1/3は、頭の中だけのことで、
現実は、0.333…という近似値があるだけ。
と、アインシュタインが言っていたと思う。

ゴールまでの1/2・・・と、
考えること自体、
厳密な数学的論理という名の「幻想」
もしくは「観念」を、
ただ上塗りして、繰り返し、
厳粛なる現実を、どこかに放置してはいないか。

このパラドックスは、
どうやっても橋渡しできないような、
その深々とした暗い溝にあるような気もする。


★ 2月6日 土曜日
「異邦人」といえば
フランスの小説家カミュの作品
を思い出すが、
日本の歌にもあった。

昔、流行った時は、
若い女の子が創った曲といった感じで
通り過ぎてしまったが、

今聞くと、極上のメロディーと言い
歌詞も素晴らしく

よくある昭和の、失恋ソングだったというのが
これまた、愛おしくてならない。

♫あなたにとって私
ただの通りすがり
ちょっと振り向いて
見ただけの
異邦人・・・

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