「こらえることだけが勇気じゃない」

初めてCDを買ったのは中学1年のとき。
大ファンであるAqua Timezのシングル「ALONES」でした。

ALONESは当時BLEACHのアニメ主題歌に起用されていて、BLEACHが好きな友達と1枚ずつ購入。私の地元は田舎で、CDを売っているところがなく、隣の市まで親に連れて行ってもらいました。
土曜朝7時から放送していたので、6時50分ごろ起きてテレビの前にスタンバイ。オープニングを見てから部活に行く準備をするのが、毎週土曜日のルーティンでした。

Aqua Timezと出会いは、小学5年生のときに偶然見た音楽番組です。（かの有名なアレです）
「なんとなく好き」から「大好き」に変わるまで時間はかかりませんでした。親戚から音源をもらい、mp3プレーヤーで毎日聴いていました。

もちろん初めてのライブもAqua Timez。ALONESは2番終わりの間奏でクラップをするのが定番で、全く知らないけれど同じ気持ちで集まった仲間たちと手をたたくのが楽しくて、ライブの醍醐味を味わいました。
これを機に、趣味がコンサート鑑賞になりました。このご時世、ことごとくライブが延期・中止になり、我慢の日々だなと思います。

タイトルはALONESの一番最後の歌詞。最初聴いたときはよく分からなかったけれど、大人（と言われる年齢）になってからはこの一言に含まれるメッセージを感じ取れるようになりました。
ALONESは「ALONE（独り、孤独）」に複数形のSをつけた造語。独りなのは君だけじゃないという意味が込められています。
自暴自棄になったり、もうダメだと落ち込むとき、抱え込んでしまう傾向にある私は誰にも話さず引きこもります。ですがこのフレーズを聞くと「こんなとき誰かに頼ってもいいのかな」と思えます。誰かに胸の内を明かす勇気をもらえるのです。

Aqua Timezは私にとってかけがえのない存在です。
辛いとき、悲しいとき、頑張りたいとき、何もかも上手くいかずどん底にいるとき。幾度となくAqua Timezに支えられてきました。
2018年11月18日の解散ライブでもこの曲を演奏してくれました。最後の最後までファンに寄り添い、優しく、カッコ悪いところも全部さらけ出してくれた5人が本当に大好きで、誰よりもカッコ良かったです。

2020年8月24日、Aqua Timezが結成して15周年でした。５人そろってステージに立つ姿をもう見ることができないと思うと、2年経つ今でも涙が出ます。
晴れやかな状態で曲を聴くにはもう少し時間がかかりそうだけど、自分のペースで、これからも彼らの音楽と共に生きていきます。

「すべてを受け止めなくてもいいよ　こらえることだけが勇気じゃない」