肩に乗る舟の漕ぎ方
自己紹介をするのが嫌いだ。名前と絵が書けることしかいうことがないから。
自分のことを言っているのに、言えばいうほど自信をなくしてしまう。私は、特に何かになりたいと思うことはあまりない。私が私であるという曇りなき事実を、捨て去りたい。
いなくなりたいわけじゃない。ただ、一人の私で居たくない。自分の複製を作りたいと常々考える。
もしかしたら私のそれを「エーテル」と呼ぶのかもしれない。
未分化なシナプスに名前をつけるとしたら、これが最適である。外的要因によって容姿を変え、色を変え、