- 運営しているクリエイター
2020年9月の記事一覧
英単語を覚えるとは訳語を覚えること?
高校生と英語の勉強について話す機会があった。
私が話した高校生は、<英語の単語を覚える>というのは、<日本語の訳語を覚える>ことだと思っているらしかった。
どれくらいの高校生がそう思っているのかわからないので、知人に聞いてみたら、「ほとんどの子がそう思っているのでは?」という返事だった。
私は驚いた。
<訳語を覚えたら英語の単語を覚えたことになる>?!
多くの生徒がそう思って辞書や単語帳
「メイク・ア・チャンス」は英語?
『人生でチャンスをつかむ女性の10の法則』(プレジデント社、2016年10月)という本をのぞきこんでみた。
著者は、「プルデンシャル生命保険 チーム『Make a Chance』」となっている。
生命保険会社とキャリア支援の仕事をしている人たちが集まって、現代の日本社会で「どうすれば女性たちがチャンスを手に入れ、輝けるのか」を話し合い、調査した結果をまとめた本。2頁
ちょっと引っかかった
「ハリボテ訳」になっていないか
最近、ある人が英文の作品を和訳した文をみて、こういう翻訳の仕方があるのだと気づかされた。
一見、読みやすい日本語になっているのに、どこか不自然で、なにを言っているのかわかりにくい。
なぜだろうと考えて、思いついた。
これは「貼り付け訳」「表面訳」「ハリボテ訳」なのだ。
翻訳者とは、たとえば本物のトラを銀のトラに鋳直す造形家のようなものである。
造形家は、対象の表面の形だけを似せるのではな
差別を減らす「ふり」の積み重ねについて
テニスの大坂ナオミさんの人種差別への抗議が話題になっている。
差別は人間社会につきまとう根深い問題だが、ひとつ思い出したことがある。
だいぶ前、アメリカ人(20代・アメリカ中部の小都市の出身・白人)と話していたとき、アメリカでの人種差別について、彼がこんなことを言った。
「アメリカでは、有色の人たちのあいだで、たがいに蔑視しあうことがあります。
私としては、白人が有色の人を差別することより