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トランス・ボイス/TransVoice

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英語の発音で、ひょっとしたら人生が変わるかもしれません。 大学の英語科で実践した発音体得のコツを紹介。
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2020年8月の記事一覧

it は「イット」ではない

it は「イット」ではない

日本語では、喉(あるいは首全体)を締めることによって声を力強くする。

民謡や浪曲や政治家の演説がそうだし、日本の女性の声が高めなのも、喉を締めがちなのと関係がある。

だから日本人は喉を閉めた「っ」が得意だが、英語にそういう音素はない。

たとえば、it は、日本語の「イット」ではなく、「エ(ト)」に近い発音になる。

喉から上がってくる /h/ の息を、舌先を前歯の裏につけてせき止めると、 /

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英語の発音は必然的に混合言語 lingua franca 的になる

英語の発音は必然的に混合言語 lingua franca 的になる

ちがう言語の話者が長期的に接触すると、混合言語が生まれることがある。これを lingua franca (リングア・フランカ)という。

lingua franca (「フランク族の言葉」)は、東地中海のレバント地方で使われた、イタリア語、フランス語、ギリシャ語、スペイン語が混合した言語。

そこから一般に混成共通語、仲介語といった意味でつかわれるようになった(研究社『新英和大辞典』)。

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