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【湯れづれ草】センチメンタル銭湯。

引っ越しました。
と言っても同じ区内だし、場所的にも自転車で20分くらいの距離。

もちろん近距離であっても引っ越しの荷造りの大変さが減るわけではなく、あれこれ物を捨てながら荷造りして、粗大ゴミに出す物をリストアップしてネットで予約して、ピックアップ当日にヒイヒイ言いながら粗大ゴミ置き場に持って行って、ああゴミ袋が足りないと買ってきたり、冷蔵庫の中身を綺麗にしなきゃと奥の方で熟成されていたいつのものか分からない瓶詰めの中身を割り箸でほじって捨てて、瓶を洗って資源ごみへ分別して、とやらなきゃいけないことがエンドレス。

前回、ここに引っ越してきたときは、荷造りをなめてて毎晩友達と遊んでたら半分も終わらないまま前日になり、慌てて一日中荷造りしたけど終わらず、泣きながら夜中まで汗だくで荷造りしたところでお風呂入らなきゃ!と気づき、23時ごろに慌てて近所の銭湯に行き、帰ってきてまた朝まで荷造りして、無事白い灰になりました。

今回はその教訓を活かし、2週間前から計画的に荷造りスタート。引っ越し業者と引っ越し日を決めて段ボールを届けてもらった後は、平日は毎日二箱は詰める、をノルマに着々とこなしつつ、2回あった週末に集中的に荷造りを進めました。粗大ゴミをピックアップしてまとめ、粗大ゴミのシールをコンビニで買い、分別の方法を調べて仕分けし、合間に転居届を出したり水道ガス電気の手続きをしたりと、前回とは比べ物にならない効率的な仕事ぶり。引越しのプロ!

とはいえ、終盤で「よしよし大丈夫そう」と思った気の緩みでスケジュールが狂い、引越しの前日の夕方に押入れ上の天袋が手付かずだったことに気がつき、8/31の夕方、「明日から学校かあ」と思ってたらランドセルの奥から手付かずの宿題を見つけた小学生の気持ちになりました。

半泣きで開けた天袋の中はほぼ空き箱だったので、「何で大事に取っていたんだろう。いや後で捨てようと思って忘れたんだな、10年間」と思いつつ空き箱を捨てて、その日の夜は最寄り銭湯にお湯をいただきに行きました。今日でこの銭湯に足繁く通うのもおしまいなんだなあと思うと、向かう道のりも何だか感傷的になりました。徒歩1分ですけど。

引越し初日、徹夜明けのクタクタの身体にここのお風呂のお湯が沁みたなあ。これからここのお湯をいただくんだなあと天井を見上げながら思ったのをしみじみ思い出しました。

仕事やプライベートでムカつくことがあったり、落ち込むことがあっても、ここのお風呂に入って寝たら翌朝また元気に1日を始められたな。そう思うと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。10年間、私の暮らしを気持ち良いものにしてくれて、本当にありがとうございました。

明けて引っ越した後、新しい部屋の最寄り銭湯でお湯をいただきました。かつては遠出をして伺った銭湯が徒歩圏内にある新鮮さ、ワクワクします。ここを拠点に、またいろんなお湯をいただきながらご機嫌な毎日を始めようと思います。

写真は全く関係ない仙台駅前の植え込み。サルスベリがこんなふうに植え込みに使われてるの初めて見たので、興奮して激写。友達に不思議がられました。

それにしても物との付き合い方を考えさせられる引越しでした。断捨離に目覚めたかもしれない。

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