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Ubie に転職した。 MLE の "Focus" 第一号として。

2022.2 に Ubie Discovery に MLE として転職してました、くんぺー @ymdpharm です。この記事ではいわゆる入社エントリに合わせて、Ubie Discovery における Holon, Focus という新しい人材タイプを紹介します。

自己紹介

2018年からサイバーエージェントにいて、最初は広告プロダクト、それから ABEMA に所属していました。広告プロダクトでは利益率向上のための各種開発を、ABEMA ではレコメンドシステムを作っていました。

一貫して MLE というロールではあったのですが、分析やモデリングをやるというよりは、ML 周りのエンジニアリングや追うべき KPI について思いを馳せる時間が長かったです。最初に所属した広告プロダクトが規模の割に少人数チームだったので、必要に迫られて SWE っぽいこと (Scala, DB, k8s, etc.) に入門させてもらい、気づいたらそっちのほうが楽しくなっていった、みたいな感じです。あまりに仕事で ML っぽいことをしないので「ちょっと統計が好きな SWE」を自称してました。エンジニアリングのいろはを教えてくれた当時の同僚たちにはめちゃくちゃ感謝しています。

転職の経緯

変化を楽しみつつ、主体性を持って目的達成を目指したい。という気持ちが出てきました。それを叶えるための転職でした。前職も文化としては近い環境だったのですが、既にそれなりの規模の組織だったので、もう少し変化を楽しみたいなーと考えていた気がします。30歳になるし、子供も産まれたし、ガラッと環境を変えるなら今かなあと。そして、これはスタートアップに行くべきっぽいな?と。

とはいえ、スタートアップと ML システムは本質的に相性が悪そうです。(少なくとも自分の扱ってきた) ML システムは「定式化された問題」に腰を据えて取り組む側面が大きいため、じっくりと問題を考えて、最適な手法を実現して、計測して、改善して… という観点が重要でした。しかし、スタートアップではもう少しスピード感と変化への対応が大切になりそうです。なので、SWE に転向して、いつか必要になったときに ML の問題設計をねじ込めそうな会社にいくのもアリかなあと思っていました。

そんなことを考えつつ、いくつかの会社にカジュアル面談をさせてもらい、Ubie では @kazama さんに Meety で話を聞いて入社を決めました。Ubie のことは @sonopy の以下の記事で認知していて、面白い組織づくりをするチームだなあくらいに思っていました。

Ubie Discovery について

ここからは Ubie Discovery について書きます。

Ubie Discovery の組織づくりはとにかくヘンテコでヤバいんですが、個人的に気に入っているのは「組織や制度は自分たちで作っていくぜ」という姿勢が徹底されている点です。さらにメンバーが色んな意味でめちゃくちゃ優秀なので、この組織はしばらくは腐りそうにないな、という安心感があります。自分たちで組織を作っていくためには各自の自律性が大切になると思うのですが、「ホラクラシー・スクラム・OKR・評価なし&会社成長連動報酬」の4本柱で仕組みとして担保している点が面白いところです。この仕組みについては触れないので、詳しくは Ubie Discovery カルチャーガイド (社外公開版) を参照してください。

また、他に気に入っているところとして「明確に禁止されていないことはやってもいい」という雰囲気があります (もちろん必要であれば合意は取りますし、変なことをしないのは前提として)。仕事の進め方や日々の振る舞いに関してメンバーが誰かに許可をもらっているところを見たことがありません。そもそも許可を取る上司がいないのですが。

この信頼感は、シンプルにとても居心地がいいです。典型的だなと思ったのはフルリモート下のコミュニケーションに課題を持っていたメンバーが自然発生的に Gather を導入して爆速で社内に浸透したことがありました (以下の記事参照)。スタートアップとはいえ150人くらいの組織でここまで自律的に動けるのは凄いなあと思うことが、他にもしょっちゅうあります。

一方で、自律性を保つためのホラクラシー・OKR・スクラムのプロトコルには徹底的に従う必要があります。このあたりは入社して最初に学習する必要がありました。自由っていうのは約束事の上に成立するんですね。なんでもかんでも好き勝手に、というわけではないです。また、このプロトコルも常に見直され続けている感覚があります。

Holon, Focus という人材タイプについて

最近、Ubie Discovery は少し大きくなりました。それに伴って事業やチームが複雑になってきたので、各メンバーのパフォーマンスを保つために関心事を分離するニーズが出てきました。そして、やはり、この組織は自分の形をリファインしようとしています。具体的な変化のひとつとして、最近 Holon, Focus という "人材タイプ" の区別が設計されました。一般的な概念でいうと、Holon は manager に、Focus は Independent Contributor (IC) にそれぞれ近いものです。

ここは誤解を避けたいので少し丁寧に書いておくと、Holon は一般的な "manager" のようにピープルマネジメントや決定権を持つことはありませんし、組織としてピラミッド構造や評価制度を持たないのは従来通りです。なので、上司/部下 や 管理する者/される者 という区別ではないです。では Holon/Focus の本質的な違いが何かというと、何にコントリビュートしたいか?という個人の姿勢の違いです。組織開発・事業間のアラインメントなど会社を全体最適に近づけることに注力したい人が Holon、課題整理・手法・爆速リリースに注力したい人が Focus です。広さと深さの違いといえるかもしれません。また、ビジネス職/エンジニア職 のような軸とも直交した概念です。

自分はというと、どちらかというと深い専門知識で価値を出すことに関心があるので Focus を選んでいます。とはいえ、自分は特別飛び抜けて優秀なスキルがあるわけではないと思っていますし、同僚には自分よりずっとスキルのある Holon も多いです。これも、姿勢の違いであることを表していると思います。

この人材タイプの設計はまだ運用が始まったばかりで多少流動的なので、今後洗練させていけるものと思っています。ちなみに、メガベンチャーの Web エンジニアには自律性が強くて技術の活用に関心がある人が多い印象があるので、Focus に向いている人が多いんじゃないかなと勝手に思っています。気になったらコンタクトください!

入社後の振り返り

1ヶ月経ってました。とりあえず、楽しく働いています。「変化を楽しみたい」という転職を検討してた当初の目的は完全に満たされていて、日々なにかの事件が起こります。

個人的な反省点としては、誰かに聞いたほうが早いようなことを一人で考え込んでしまうフシがあるなと思っています。例えばアプリケーションコードを読んでいてわからない点があるときに読み込んでしまうとか。相手の時間を奪っちゃうかなとか、こんなこと聞いたら出来ねえやつだと思われるかなあとか、周りのメンバーが全く気にしていません。評価もないし、全体最適がいちばん大切なので。でもやっぱり気になってしまいます。 Intel の OKR の進め方に「あなたが何を知っているかなど、どうでもいい」という言葉がありますが、この考え方を行動に落とすのにはもう少し時間が必要そうです。

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というわけで、一緒に働きましょう!やるべきことに対して人が足りてません!Twitter の DM でもいいですし、他のメンバーの Meety でも大丈夫ですので気になったら連絡ください。カジュアルにお話しましょう。ここまで読んでくれたあなたのご連絡、お待ちしています!


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