見出し画像

青江さんと183日目(ゲットバックとわたしく その3)

こんばんは。ユースムースアヴェニュー青江です。

青江少年と「Get Back」のお話の続き。
初めて聴いたアルバム「Let It Be」の印象は
「…ちと地味では?」
でした。
収録曲は

Two Of Us
Dig A Pony
Across The Universe
I Me Mine
Dig It
Let It Be
Maggie Mae
I've Got A Feeling
One After 909
The Long And Winding Road
For You Blue
Get Back

物心つく前から聴かされていたので、全曲なんとなく耳馴染みはありましたが、曲名を知ってたのはタイトルトラックの「Let It Be」のみ。他は異様に短い曲があったり、曲間で喋り声が入っていたりで青江少年は「???」となったのでした。オトン曰く、映画になってて、最後の屋上で演奏するシーンがめちゃくちゃカッコ良かったとの事。
つまり、このアルバムは映画「Let It Be」のサウンドトラックであり、「Get Back(原点回帰)」というポールの号令のもと、オーバーダビング(あとのせサクサクみたいなレコーディング技術です)を一切行なっていないライブ演奏だったのです。
まあオーバーダビング一切なしと言いながら、プロデューサーのフィル・スペクターがオーケストラアレンジをてんこ盛りに施してますけど。
それによって激怒したポールと、あのダラダラした演奏をよくぞここまでと感心したジョンとジョージ、の対立がより深まったのですがこれまた別の話。

オトンから解説を聞いたその時点では、へえー、そんなんあるのか、くらいだった青江少年。その後、
「アビーロード」のB面メドレーにワクワクしたり、「ホワイトアルバム」の「レボリューション9」を朝方まだ薄暗い部屋で一人で聴いて震え上がったり(最初の無機質なアナウンスがなんとも怖いです)、武道館公演のビデオを見たり、アイドルだった頃の映画「ハードデイズナイト」「ヘルプ」を何度も見たり、どんどんビートルズの沼にハマっていきました。こうなってくると俄然、映画「レットイットビー」が見たい!!となってきます。わいは見たいんや、と。
いや、見たらええやんとお思いになるかもしれませんが「レットイットビー」だけは当時(そして今に至るまで)ソフト化されてなかったのです。しかし、見れないとなれば余計に見たい!と青江少年は想いを募らせました。わいはめっちゃ見たいんや、と。

ある日の夜、オカンと妹は先に寝てましたが、僕とオトンは部屋でテレビを見たり話をしたりしてだらだら過ごしてました。
ふとビートルズの話題になった時、オトンがふと思い出したように
「そういやあレットイットビーの映画…前にテレビでやっとった時に録画した気がするのう」
あの時の青江少年の胸のときめきは今でも忘れられません。夢見た埋蔵金が、この実家のどこかにあるのです。
今調べたらこんなのが出てきました。どうやら、「SONY PRESENTS 名作洋画ノーカット10週」という番組だったようです。84年放送か…
就寝前でしたが押し入れをひっくり返し、ついに一本のビデオテープを発見。ラベルには「レットイットビー」と書かれてありました。

震える青江少年は、デッキに呑み込まれていくそのテープを、固唾を飲んで見つめていたのでした。


まさかこんな数日にわたって書くとは思いませんでしたが(笑)続きはまた明日。

ここから先は

0字

ユースムースアヴェニュー青江の日常、雑記、制作日誌、音源や映像などなど青江のすべてを毎日ちょっとずつ書き綴っていきます。購読いただけると、…

レコーディングや配信、その他活動の費用にさせて頂きます。 よろしければサポートをお願いします。