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どのような疫学的状況においても、新型コロナワクチンを国の小児予防接種プログラムに組み込むことは科学的に正当化されない。

2024年2月26日 ブラジルで開催された
”ブラジル連邦上院/小児に対するCovid-19ワクチン接種義務化に関する公聴会”で使われたGeert Vanden Bossche博士の発表スライドを紹介します。
PDFはここ

(2024/3/3 HPPDFがアップロードされたのに伴い、補足追加しました。)


ブラジル連邦上院/小児に対するCovid-19ワクチン接種義務化に関する公聴会2024年2月26日 ブラジルG. Vanden Bossche, DVM, PhD

なぜ公衆衛生当局の中には、子どもたちにワクチン接種を義務付けるべきだと考える人がいるのだろうか?

  • 子どもも新型コロナ感染症(COVID-19)にかかることに間違いはない!

  • パンデミック初期に比べて新型コロナ感染症を発症する子どもが増えていることに間違いはない。

  • 新型コロナワクチンにはまだ重症化予防効果があることは間違いない。

  • 新型コロナワクチン接種を進めた国ではパンデミック初期の感染拡大時に比べ、今も入院率と死亡率が低いことに間違いはない。

⇒ 以上のことに加えて、新型コロナワクチン接種が「安全で有効」であるのなら、国の小児予防接種プログラムに追加しないという理由はないだろう。[と、規制当局や「専門家」は単純に考えている]

規制当局と公衆衛生当局は、以下の質問に対する答えを検証すべきである:

  1.  新型コロナワクチンの安全性と有効性に深刻な懸念はあるか。⇒YES

  2.  新型コロナワクチン接種率の高い集団での新型コロナワクチンの疾患予防効果は持続性で、追加接種した場合に効果が再増強(ブースト)されるという説は科学的に妥当か。⇒NO

  3.  新型コロナワクチン接種を高度に推進した国でがんを含む免疫病態が増加するという疫学的リスクの指摘は科学的に妥当か。そのリスクは子どもたちで特に高いのか。⇒YES

  4.  子どもたちに大規模に新型コロナワクチンを行うことに公衆衛生上のメリットがあるという説は科学的に妥当か。⇒NO

❶ 新型コロナワクチンの安全性と有効性に深刻な懸念はあるか

新型コロナワクチンの有効性と安全性に関する疑義を述べた論文【リンク左  リンク右】下に論文のPDFをのせる

スライド左論文の日本語版PDFはここ

❷ 新型コロナワクチン接種率の高い集団での新型コロナワクチンの疾患予防効果は持続性で、追加接種した場合に効果が再増強(ブースト)されるという説は科学的に妥当か。


  • 新型コロナワクチンの新型コロナ感染症の発症(重症化)予防効果はあるか?
    確かにある!!しかし……

防御効果はワクチンからではなく、接種者がブレークスルー感染することによってもたらされている

そして・・・

■  自然免疫系エフェクター細胞の訓練がされない
■ 新たな広範に交差反応性の獲得免疫反応がおこる(スパイクタンパク質を標的とした抗体と記憶T細胞)
■ 新たな「自然免疫様」の免疫反応がおこる(特異性も持続性もない!!)

そして・・・

■ 新たな広範に交差反応性の獲得免疫反応による
 ▶ 広範に交差反応する抗体は真の中和能力を持っていない。
 ▶ 記憶T細胞は広範に交差反応する細胞傷害活性を持っていない。

■ 新たな「自然免疫様」の免疫反応(特異性も持続性もない!!)が発症防御(重症化抑制)に貢献している!
 ▶ 変異株非特異的な病原性抑制抗体が産生されるが記憶されない
 ▶ 変異株非特異的な細胞傷害性T細胞が活性化されるが記憶されない

したがって

更新型のワクチン(JN.1系対応型)を使ったとしても、もはや中和抗体を誘導することはできない!

結論

新型コロナワクチンも変異株対応型ワクチンの追加も、子どもたちを新型コロナ感染症から強く、持続的に守ることはない。

❸ 新型コロナワクチン接種を高度に推進した国で、がんを含む免疫病態が増加するという疫学的リスクの指摘は科学的に妥当か。そのリスクは子どもたちで特に高いのか。

新たな広範に交差反応する「偽」の中和抗体(IgM)がワクチン接種後ブレイクスルー感染後やmRNAワクチン接種後に産生される。この抗体は、より保存された自己に類似したスパイクタンパク質関連モチーフを標的とする。ある種の自己抗原に長期間曝露されると、抗体がIgMからIgG4へとゆっくりと成熟することが報告されている。

したがって、(mRNAかどうかに関わらず)新型コロナワクチン接種者がブレークスルー感染をおこすことや、mRNAワクチン接種は、新型コロナワクチンを高度に接種した集団における自己免疫疾患や癌の発生率増加の原因となっている可能性が高い。

パンデミック開始時に比べれば、多くの(幼い)子どもたちがC-19に罹患する可能性はあるが、ほとんどの場合、子どもたちは自然抗体(IgM)によって新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のあらゆる変異株(および急性自己限定性ウイルス感染症を引き起こす他の糖鎖ウイルス)から防御される。

  • 自然抗体(IgM)には、これらの(糖鎖)ウイルスと結合することで、子どもの免疫系が、細胞表面に発現した「自己」と病的に「変化した自己」を識別できるように教えるという極めて重要な役割がある。

 -    自然抗体は、感染した、または、病的に変化した宿主細胞を標的とし、健康な細胞は温存するようにNK細胞を教育する。

 -    病原体に繰り返し曝露することでNK細胞は訓練される。

  • しかし、ワクチンで誘導されたIgG抗体の力価が高いと、自然抗体(IgM)は凌駕され、新型コロナウイルス(SARS-CoV2)に結合できなくなる。その結果、子どもの自然免疫系に「自己」と「変化した自己」を区別することを教えるという極めて重要な教育課程が損なわれる。

これらにより

自然免疫の訓練が障害され自己免疫とがんのリスクが上がる。

子どもの免疫防御の第一線が損なわれると、他のエンベロープ型糖鎖ウイルス(たとえ弱毒生ウイルスであっても)に対する免疫反応にも影響がおよぶ。

❹ 子どもたちに大規模に新型コロナワクチンを行うことに公衆衛生上のメリットがあるという説は科学的に妥当か。

  • 子どもに急性自己限定性ウイルス感染を引き起こす病原体に対するワクチン接種を行う公衆衛生上の目的は集団免疫のギャップ(隙間)を埋めることである。集団免疫はウイルスの伝播を制御するものであり、集団免疫とは自然免疫と獲得免疫の複合作用の集団的な結果として確立されるものである。

急性自己限定性ウイルス感染に対するワクチン接種を子どもに行うことが正当化される条件

▶ 集団免疫が存在し、免疫学的に未熟な子どもたちが集団免疫の隙間となっている場合。
↔  高度に新型コロンワクチン接種を行った国では、パンデミックの最中に集団ワクチン接種を行ったことで自然な免疫の形成が妨げられたため、集団免疫が存在しない。

▶ ワクチンは自然免疫細胞と獲得免疫細胞の両方を刺激するか (弱毒生ワクチンか)。
↔  新型コロナワクチンは非複製型ワクチンであり、免疫防御の第1線の主要な要素であるNK細胞の訓練を損なう。

▶ ヒトの他にウイルスの感染源となりうるもの(保菌動物など)は存在しないか。
↔  複数の野生動物が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染源(保菌動物)となりうる。

小児の急性自己限定性感染を起こすウイルスに対してワクチン接種を行うのは、集団免疫が存在する状況において突発的流行を起こす怖れがあり、かつ、保菌動物がいない場合に限定される。

  • 麻疹(はしか)、おたふく風邪、風疹、水ぼうそう、ロタウイルス(M, M, R, V, Ro)

  • 免疫学的に未経験な小児にワクチン接種を行うことで、集団免疫の隙間を埋め、重症疾患の突発的流行を防ぐことができる。

  • したがって、これらのウイルスに対して弱毒生ワクチンを用いて国が予防接種プログラムを実施することには科学的な合理性がある。

新型コロナ(またはインフルエンザ)ワクチンを国の予防接種プログラムに含めることは公衆衛生の観点から正当化できない。

小児に対するCOVID-19ワクチン接種によって予測される影響

・ 公衆衛生への影響: 🙀 免疫逃避が起こる(その後はどうなる?)

・ 個人の健康への影響:🙀🙀
     新型コロナ感染症の発症予防効果は持続しない。
     免疫病態発生の可能性がある。

まとめると

子どもへの新型コロナワクチン接種プログラムはどのようなものであっても、子どもたちを(重症の)新型コロナ感染症から強く守ることはできない。それどころか、幼い子どもへのワクチン接種は、がんを含む免疫病態を引き起こす危険性があり、子どもの免疫防御の第1線が「訓練」される可能性を損なう。

したがって
現在も将来も、COVID-19ワクチン(もちろんインフルエンザワクチンも)が国の小児予防接種プログラムに組込まれることに意味はない。

急性自己限定性ウイルス感染を起こすウイルスに対して国が小児予防接種プログラムを実施することが正当化されるのは、保菌動物が存在せず既に集団免疫がある状況下でそのウイルスが突発的流行を起こす恐れが有る場合に、複製型ワクチンを用いる場合だけである。

最後に重要なことを…

私たちに必要なのは子どもへの新型コロナワクチンの義務化ではなく、科学的な議論の義務化である!

  • 子どもへの新型コロナワクチンを義務づけようとする、いわゆる『科学的専門家』からのアドバイスに盲目的に従う前に、まず、これらの専門家の免疫学やワクチン学に関する知識レベルを確認するべきであり、さらに重要なこととして、利害関係があるかどうか、開かれた議論をすることができるかを確認するべきである!

  • ワクチン接種の結果は不可逆的なものである!解毒はできるかもしれないが、免疫学的な条件づけを解除することはできない!

  • 私たちの懸念が現実のものとなった場合(非常に多くの懸念がある!)、保護者に対して責任があるのは政治家や公衆衛生当局である。

  • 子どもへの新型コロナワクチン接種を義務としている国は他にはない。義務化を決定したしても、その決定は国際的に孤立しており、いずれにせよこのワクチン接種は科学的に正当化されるものでないが、この接種義務化によって子どもたちが有害な結果を被った場合、この決定に対する支持は得られないだろう。

補足

時間の都合で講演では示されなかったスライド
(順番的にはまとまるとの前の予定のようでした。)

小西らによる2024年2月22日に公開されたプレプリント論文「オミクロンSARS-CoV-2ウイルスの変異の軌跡」より

  • SARS-CoV-2の変異は非常に早いため、しばしばPCRで検出することができない[10]

  • さらにmRNAワクチンは、当初は有効であったが、すぐに効果を失った[14]

  • 特にスパイクタンパク質で観察された急速な変異の持続 (Figure 2A) は、このような高速で変異するタンパク質を感染の検出や免疫反応を[修飾する]目的で使用するのは実用的ではないことを示している。

  • 接種を繰り返すことによる健康への悪影響が懸念されており[18- 20]、この懸念はIgG4の増加によって裏付けられた[21-23]。

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