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空想科学から科学的予測へ......

Dr. Geert Vanden Bossche2024年5月24日の投稿(substack)
From Science Fiction to Scientific Prediction....
の翻訳です。
著者HPには5月29日に投稿されました。
原文を参照の上ご利用ください。

私がこの原稿を書いている間にも、COVID-19の患者数と入院患者数が多くの国で増加し、新たな変異型が出現し続けていることは明らかである。KP.3変異株は、現在急速に広がっており、間もなくこの免疫逃避パンデミックの進化的状況を支配することが予想される。患者数と入院患者数が増加していることから、保健当局はSARS-CoV-2の進化動態に対する懸念を隠すことが難しくなっている。にもかかわらず、彼らは、できるだけ早く「春ワクチン」を受けるように、またしても大衆に呼び掛け、彼らに(そして、特に自分自身に)むなしい安心を与えようとしている。

「しかし、KP.3株の増加や、KP.3株が疾患の重症度や入院・死亡率を上昇させる可能性があることが、COVID-19に関する報道の多くで取り上げられるようになることは期待しない方がいい。なぜなら、ほとんどの政府は、過去にCOIVD-19ワクチンを接種した者は皆、ワクチンで守られたし、今後も新たな変異株から守られるという彼らの主張を押し通すことを望んでいるため、COVID-19危機の実像を過小評価するか隠そうとしているからである!」(Thailand Medical News 2024/5/23記事

それで、専門家や科学者はどんな助言をしているのだろうか?

一部の影響力のある科学者は、接種動物や、既感染あるいは既接種者の血清を用いたIn vitroの実験結果から、JN.1への曝露/感染は、XBB株(更新型ワクチンはXBB型である)に比べて、新たに出現している変異株(FLiRT変異株[JN.1+346T+456L]やKP.3株など)に対し、より高い中和効果を誘導すると結論している(https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.04.19.590276v1.full.pdf)。

しかし、この科学者らは、彼らが測定している抗体は、スパイクタンパク質のACE2競合部位に特異的に結合するものではないため、彼らが用いている「中和」という用語は、真のウイルス中和効果を示すものではないことを見落としているか、無視しているようである。それらの抗体は、スパイクタンパク質に対して低親和性であるため、ウイルスに対して、主に、多価のアビディティによって結合して、この中和効果とされるものが生まれる。そのため、このような低親和性抗スパイク抗体による感染抑制効果は、急速に減弱し、免疫は短期間で終わる。このため、現在、高度にCOVID-19ワクチンを接種した集団の大部分の免疫は、最適値以下(suboptimal)となっている。高度にCOVID-19ワクチンを接種した集団の大部分が最適値以下の免疫反応にあるということは、必然的に、ウイルスの感染性に、集団的に免疫選択圧力がおよぼされるということであり、最終的に、ウイルスの伝播性に対して、集団的に免疫選択圧力がおよぼされるようになる。私は、この進化によって、最終的に、高度にCOVID-19ワクチンを接種した集団に対して病原性を増強させた、新たなウイルス系統が出現することになると繰り返し説明してきた。

これらの科学者は進化生物学の基本的な理解が欠如しているようであるが、彼らの解釈は、公衆衛生当局だけでく、他の科学者達にも、作成されたデータが未来を示唆していると信じ込ませている。

COVID-19ワクチン事業は「現在の、そして、出現しつつある変異株により広く対応するために、XBBではなくJN.1系統に焦点を当てるべきである」!(https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.04.19.590276v1.full.pdf)

現在の疫学状況に対するもう一つの重大な誤解は、一部の、免疫学を知らない「専門家」が言うように、ウイルスは「季節性に変化する途上にあり、単なる風邪の原因となりつつある」(Daily Mail Online 2024/5/24記事) わけではないということである。これらの自称専門家は「感染の波とワクチン接種の繰り返しによって、集団は免疫の壁を築いた」と主張している! 彼らは、一般的には「集団免疫」として知られている、この「免疫の壁」が、高度にCOVID-19ワクチンを接種した集団では、ウイルスの免疫逃避が起こったために、獲得されないことに気づいていない!

彼らがしばしば言及する、増殖性感染のレベルの低さ(下水中のウイルス量の低さに反映されている)と、急性COVID-19疾患発生が低頻度であることによって、「偽」(「疑似」)集団免疫とでも言うべき状態になっている。この状況は、上述のように、最適値以下の免疫反応がウイルスの免疫逃避を引き起こした結果に過ぎず、ウイルスは現在、主に、COVID-19ワクチン接種者間の(無防備な)接触によって、無症状から軽症の感染として伝播している。

だから、どうか皆さん、目を覚まして、備えるのだ!私は真剣に言っている!!

「閣僚たちは、最後の審判のような変異株が発生しない限り、ロックダウンという手段には出ないと繰り返し述べてきた」(Daily Mail Online 2024/5/24記事) 。残念なことに、その終末変異株は今、「クーデター」を起こそうとしている。

合理的な計画(もちろん、ワクチン接種はこれに含まれない!) なしでは、医療システムは崩壊を避けられないだろう。医療崩壊とそれが引き起こす社会的混乱とがあいまって、当局は厳格なロックダウンを強制するほか、解決法がなくなるだろう。

私を信じてほしい。私は好き好んでこのような視点を共有しているのではないことを信じてほしい。私は、心からの透明性と正直さをもって、真実のみを伝えているだけなのだ。

「全ての不可能を消去して最後に残ったものは、どんなにありそうになくとも、それが真実だ、と何度言ったか。」
(『シャーロック・ホームズの事件簿』アーサー・コナン・ドイル著)


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