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AWS_CloudWatchとCloudTrailの違い #401

AWSの監視サービスであるCloudWatchとログ管理サービスであるCloudTrailはよく一緒に使われますが、それぞれが提供する機能と利用ケースは異なります。

個人的にすごく混同しやすいサービスだったので、違いを整理しておきます。

結論として、大雑把にはCloudWatchはモノの様子を、CloudTrailはヒトの動きを、それぞれ監視していると考えると覚えやすそうです。


Amazon CloudWatch: 監視とアラート

Amazon CloudWatchは、AWSのリソースとアプリケーションを監視するためのサービスです。リアルタイムでシステム全体のパフォーマンスを視覚化し、異常や問題が発生したときに通知を送れます。

以下、CloudWatchの特徴です。

メトリクスの収集と監視

CloudWatchはアプリケーションやAWSリソースのパフォーマンスデータ(メトリクス)を自動的に収集します。例えば、Amazon EC2インスタンスのCPU利用率、Amazon RDSデータベースのディスク空間などです。更にカスタムメトリクスを定義し、アプリケーションの特定の側面を監視することも可能です。

アラームと通知

特定のメトリクスが閾値を超えたときにアラームを発生させることができます。システムの異常をすぐに把握することに役立ちます。

ダッシュボードとグラフ

CloudWatchダッシュボードによって重要なメトリクスを視覚化し、一目で理解できるようにできます。

ログ管理と分析

CloudWatch Logsを使用すれば、アプリケーションやAWSリソースのログデータを一元的に管理し、検索や分析を行うことができます。


AWS CloudTrail: ユーザーアクティビティとAPIの使用履歴の追跡

一方、AWS CloudTrailは、AWSアカウントで行われたアクティビティを記録し、追跡するためのサービスです。CloudTrailは、AWS Management Console、SDK、CLI、およびAWSサービスによるAPIコールの履歴を提供します。

CloudTrailの特徴

ユーザーアクティビティの監視: CloudTrailは、AWSアカウントで行われたアクティビティ(誰が何をいつ行ったか)を詳細に追跡します。これにより、セキュリティ分析、リソースの変更追跡、コンプライアンス監査などに活用できます。

APIコールの履歴: CloudTrailは、AWSサービスのAPIコールの詳細な履歴を提供します。これには、APIコールのソースIP、アクセスされたリソース、リクエストパラメータなどが含まれます。

セキュリティ分析とトラブルシューティング: CloudTrailのログを分析することで、異常なアクティビティを検出したり、問題のトラブルシューティングを行うことが可能になります。

統合と互換性: CloudTrailはCloudWatch LogsやAmazon S3と統合でき、ログデータの保管や分析を柔軟に行うことが可能です。



総じて、CloudWatchはAWSリソースとアプリケーションのパフォーマンス監視とアラートに重点を置き、CloudTrailはAWSアカウント内のユーザーアクティビティとAPIコールの監視に特化しています。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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