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カジュアル向け【水晶機巧】デッキ紹介

1.はじめに

はじめまして、ルーザーと申します。
テーマ登場から8年間『クリストロン』を使い続け、ハリファイバーの規制後ようやく満足できる構築に至ったので記事を書く運びとなりました。

本記事では現在(2024/09) カジュアル環境で使用している【水晶機巧】の構築について紹介させていただきます。

これ書いてる途中に新規発表されてワロタ



2.『クリストロン』について

◇テーマ説明

水属性・機械族で統一されたシンクロテーマであり、チューナーによる相手ターン中のシンクロ召喚と非チューナーの墓地効果によるアド稼ぎをメイン戦術としています。

◇カード解説

『クリストロン』モンスターはチューナーと下級非チューナーでそれぞれ共通した効果を持っているためまとめて紹介します。

・チューナー

相手ターンのメイン・バトルフェイズ中にそれぞれ手札・墓地・除外ゾーンのモンスターで機械族Sモンスターのシンクロ召喚を行うことができます。
素材に縛りは無く、行き先もそれぞれ違うため様々なモンスターの墓地・除外時効果の誘発やリソース回復を狙うこともできます。
また、相手ターン中にシンクロ召喚を行える多くのモンスターはメインフェイズ中しかその効果を発動できませんが、『クリストロン』のチューナーはバトルフェイズ中にも効果を発動できるのが特徴となっています。

・下級非チューナー

下級非チューナーは4種類おり、①の効果は共通のもので、他カードの被破壊時効果とのコンボを狙ったりすることができます。効果使用後の制約が厳しいので使用機会は限られますが決して弱いものではありません。
②の効果は墓地から除外することで固有のものを発揮します。
このモンスター達の②の効果を活用することで
リソース管理を行っていきます。

・上級非チューナー

1種類のみですが、このカードこそ
『クリストロン』の核となる存在です。
主に①の効果で特殊召喚し自身を破壊することで②の効果を起動する使い方で、手札の『クリストロン』を墓地へ送ることで、デッキから『クリストロン』モンスターを特殊召喚できるカードとして運用します。

・EXモンスター

《水晶機巧-クオンダム》

唯一のシンクロチューナー。
他のチューナー同様メインフェイズだけでなくバトルフェイズ中でもシンクロ召喚を行えます。

《水晶機巧-アメトリクス》

シンクロ召喚時の効果は強く見えませんが、テーマの特性上シンクロ素材となる小型モンスターの戦闘破壊を狙われることがあるため、上手く使えばそれを防ぐこともできます。

《水晶機巧-フェニキシオン》

俗に言うアクセルシンクロモンスター
召喚条件の厳しさと時を選ぶ効果のせいで使われることは少ないですが、状況によっては勝敗を分けるパワーを持っています。

《水晶機巧-グリオンガンド》

特別感がありながら難しくない召喚条件、どんな相手にも通用する強力な除去効果、攻守ともに最上級、被破壊時の後続出し。
どの点においても申し分ない性能を持った
『クリストロン』の切り札です。
非チューナーの数は1体だけなので注意が必要。
チューナーの数は2体ではなく2体以上なのでやろうと思えばチューナー4体を使用して出すことも可能です。

《水晶機巧-ハリファイバー》

禁止カードです。
高性能でしたが汎用性が高いあまりに様々なデッキで使用され、禁止カードとなりました。
規制前はちゃんとテーマ内でも重要カードとして活躍していました。

・魔法カード

クリストロン魔法カードは現状存在しません。
《水晶機巧-スモーガー》で「クリストロン魔法・罠カードを手札に加える」とありますが実質罠カードのみとなっています。

一応《クリスタルP》というサポート場魔法はありますが『クリストロン』名称ではなくサーチ不可な上、採用範囲にも入っていないので今回は紹介しません。

・罠カード

《クリストロン・インパクト》

罠カードなのでタイムラグこそありますが、自身の効果て除外した『クリストロン』モンスターを帰還できる①の効果は相手ターンシンクロの素材確保墓地リソースの回復がともにできるため重要なカードの1枚です。
②の効果も強力ですが、墓地へ送られたターンは使用不可なため注意が必要です。

《クリストロン・エントリー》

準備に手間がかかりますが一気に2体のモンスターを出力できるのは強力。
墓地効果は唯一デッキから『クリストロン』を墓地へ送ることができる効果ですが、こちらも墓地へ落ちたターンは使用不可なので初動で扱うのは困難でしょう。

◇強みと弱み

"強み"
相手の展開を見てからシンクロ召喚するモンスターを決められる
・墓地→除外→場 とサイクルを回しやすく、継続的なアドバンテージを取りやすい。

"弱み"
初動でモンスターを展開するのに
サルファフナー(を用意するカード)+『クリストロン』カードの最低2枚が必要
・サルファフナー起動のために『クリストロン』カードが手札に必要だが、自身を手札から特殊召喚できるカードがないので大量にあっても意味がなく、引けなくても多く引いても弱い。


3.構築内容

◇デッキレシピ

◇コンセプト

『クリストロン』の特性である "相手ターン中のシンクロ召喚" をコンセプトにした構築です。
『クリストロン』以外にも相手ターンシンクロを特徴とした強いテーマが増える中、それらと差別化できるよう種族・属性を満遍なく活かし序盤から終盤まで『クリストロン』を活躍させるデッキ構築にしています。

◇構築ポイント

マイナーテーマデッキにありがちな
・そのテーマが無くても戦えてしまう
・初動やコンボを見せた後はジリ貧になってしまう
という問題が起きないように心掛けています。

強力なテーマと組み合わせることでデッキパワーを上げることは可能ですが、『クリストロン』が対戦後の印象に残るようにするためにも純構築としています。


4.採用カード解説

◇『クリストロン』カード

・《水晶機巧-シトリィ》
『クリストロン』チューナー要員①。
シンクロ素材だけでなく、相手ターン中での承影の効果発動トリガーを引く役割もあります。
相手ターンシンクロ効果の使用機会も多いため2枚採用。

・《水晶機巧-リオン》
『クリストロン』チューナー要員②。
自身で除外した『クリストロン』モンスターだけでなく、タイダルで除外したモンスターを素材にすることもある。
シンクロ効果での素材はデッキに戻るのでリソース回復もできる。
シトリィほどの使用機会はなく、デッキに戻るので1枚採用。

・《水晶機巧-シストバーン》
サルファフナー、クロックワークナイト、エジルラーン、タイダル どの手札コストとしても最も旨みのあるカードなので3枚採用。

・《水晶機巧-スモーガー》
必要不可欠なカードだがシストバーンほど手札に来てほしくはないので2枚採用。

・《水晶機巧-ローズニクス》
トークンも本体のレベルもシンクロ時のレベル調整に有用性が高い。
スモーガーと同じ理由で2枚採用。

・《水晶機巧-プラシレータ》
テーマ内唯一のレベル2非チューナーなので、①の共通効果で自身を破壊してシトリィを出し、相手ターンにクオンダムを出すためのカード。
②の墓地効果は基本的に使用しない。
手札にいてほしいわけでも何度も使いたいわけでもないので1枚採用。

・《水晶機巧-サルファフナー》
『クリストロン』を運用するのに必要不可欠な存在。基本的にリサイクラーから墓地へ送ります。
除外されてもインパクトで帰還でき、複数あっても意味が無いため1枚採用。

・《クリストロン・インパクト》
対象モンスターは相手ターン中のシンクロ召喚に必要なレベルと次のターンに使いたい墓地効果を考慮して選びたい。
デュエル中2回以上は必要となるため2枚採用。長期戦を見越すなら3枚でも良い。

◇テーマ外カード

・《スクラップ・リサイクラー》《スクラップ・ラプター》
今回のデッキの初動となるカード。
初動ではサルファフナー・スタダシンクロンを落とし、その後の2枚目以降はボルトヘッジホッグなどのその時必要なモンスターを落とす。

・《スクラップ・ゴーレム》
最も手札に来て欲しくないカード。
《スクラップ・ワイバーン》でデッキから出したいので手札に来てしまうと場合によっては初動で動けなくなってしまう。
一応死者蘇生、スターダストカードを素引きでケアか可能となる。

・《氷水帝エジル・ラーン》
墓地効果の多い『クリストロン』なら手札コストになっても気にならず、本命の動きを通すのに便利なカード。
先攻ならエジルギュミルで妨害追加と耐性付与、
後攻なら承影出してコストの墓地クリストロンで即座に効果起動と非常に強力。
たまにサルファフナーと手札コストを取り合うので注意。
氷結界でサーチ可能

・《ジェット・シンクロン》
アクセルシンクロンで墓地へ送る用。
できれば手札に来てほしくないが展開できなくなるほどでは無い。

・《スターダスト・シンクロン》《スターダスト・イルミネイト》
リサイクラーで落として自己蘇生できる高めのレベルが便利なチューナー。
シンクロン→イルミネイト→シンクロン(2枚目)
とちょっとしたサイクルを回せるので展開後のリソースにもなるのが良い。

・《ボルト・ヘッジホッグ》
リサイクラーで落としたかったカードが手札にある場合に落とす用のカード。
シューティングライザーのレベルを5にする際にも落とすことが多い。
自己蘇生後除外されてもリオンでデッキに戻ることができる。

・《セリオンズ "キング" レギュラス》
機械族デッキであれば簡単に出せる万能無効持ち高打点。
クロックワークナイトでサーチが可能。

・《瀑征竜-タイダル》
手札での効果は言わずもがな相性良く、場に出す効果は素材確保以外にも除外コストを墓地にいる『クリストロン』チューナーにすればインパクトで帰還させることができ、グリオンガンドを除外すればリオンでレガーティアが出せるようになる。
また『クリストロン』は自身の効果で除外するため一見除外コストにしづらいと思うが、ワイバーンやライザー、ブラロをコストにもできるので問題ない。
氷結界でサーチが可能。

・《海亀壊獣ガメシエル》
後手で便利なカード。
氷結界でサーチが可能。

・《おろかな埋葬》《死者蘇生》《三戦の才》《無限泡影》
単純に強い。
初動を止められたら厳しいデッキなので単純に強いカードでケアする。

・《マジックカード「死者蘇生」》
様々な役割ができるカード
蘇生モンスターな効果が発動できなくなるのが蘇生したターンのみなので自分ターンにシンクロ召喚効果持ちを蘇生して相手ターンに発動すればデメリットを回避できる。
単純な蘇生札として使っても強い。

・《おろかな副葬》
《スクラップ・ラプター》に続く6枚目以降のリサイクラーとして採用。
初動被り・初動以降の有用性を考慮しており、以下のようにリサイクラーへのアクセス以外にも様々な選択肢を取ることができる。

副葬
└クロックワークナイト
│    └リサイクラー
│    └レギュラス
└氷結界
│    └サルファフナー
│    └エジルラーン
│    └タイダル
│    └ガメシエル
└騎士魔防陣

・《機械仕掛けの夜-クロックワーク・ナイト-》
副葬で落とす用。

・《氷結界》
副葬で落とす用。
素引きしてもこのカードで相手ターンシンクロ用の素材を守れる。

・《騎士魔防陣》
妨害として活用できるだけでなく、承影の効果のトリガーを引けたり自分のモンスターを逃がすこともできる。
墓地効果でレガーティアを蘇生するだけでもアドが取れるので副葬の選択肢にもなり得る。

◇EXデッキ

・《スクラップ・ワイバーン》
初動用のカード。
相手の場にカードがない場合は自分の腹を切って散っていく。
ドラゴン族なのでタイダルのコストにもなる。

・《水晶機巧-クオンダム》
相手ターンシンクロ効果持ち①。
プラシレータ1体から出てこれる。

・《水晶機巧-アメトリクス》
《超重剣聖ムサ-C》の方が活躍機会は多いが、『クリストロン』をなるべく使いたいので採用している。

・《アクセル・シンクロン》
相手ターンシンクロ効果持ち②
レベル変動効果で状況に合わせたシンクロ召喚を狙える。
『クリストロン』チューナーで出すことも可能。

・《白き森の魔狼シルウィア》
主にディアベルで出すためのカード。
普通にシンクロ召喚して出しても強く使えることがある。

・《シューティング・ライザー・ドラゴン》
相手ターンシンクロ効果持ち③
レベル変動効果で状況に合わせたシンクロ召喚を狙える。
ドラゴン族なのでタイダルのコストにもなる。

・《深海姫プリマドーナ》
展開伸ばし要員。
初動でこそ使えないが、除外除去持ちは多いので2ターン目以降重要な役割を担うようになる。
シンクロ素材を出すのも良し、すでに素材がいるならシトリィなどの次のターンの構えを用意しても良し。
耐性付与とリソース回復効果も優秀なカード。

・《ブラック・ローズ・ドラゴン》
相手ターン、後手の自分ターンに出して強力なシンクロモンスター。
この1枚で何枚ものアドを得られることができる。
レベル4チューナー+レベル3で出すことが多い。

・《F.A.ライトニングマスター》
シトリィ、リオンで出せる機械族シンクロ。
魔法罠無効という強力な効果を持ってはいるが、タイミングを見極めないとシンクロ召喚する前に相手が魔法罠を先に発動してしまうので注意が必要。

・《白き森の妖魔ディアベル》
すぐに使用出来る魔法罠が多いので回収効果が腐ることはなく、コストにも困らない。
効果で出すシンクロチューナーはシルウィアを出したり、クオンダムを出してシンクロからレガーティアを出してもいい。
また、シンクロチューナーはシンクロ効果にターン1が無いので連続シンクロも狙える。

・《水晶機巧-フェニキシオン》
アメトリクスと同様に『クリストロン』をなるべく使いたいので採用している。
使用頻度は少ないが大活躍してくれた時は誇らしい気分になれる。

・《水晶機巧-グリオンガンド》
相手ターン、後手の自分ターンに出して強力なシンクロモンスター。
基本的にこのカードをぶつけることを目指した展開をする。

・《氷水啼エジル・ギュミル》
エジルラーンから出せるモンスター。
一応エジルラーン以外でも出せる。
墓地にいればシトリィで素材にしてレガーティアをシンクロ召喚できる。

・《相剣大公-承影》
エジルラーンから出せるモンスター②。
除外効果は『クリストロン』なら発動させることができる。相手ターンではシトリィを横に置いておくことで発動させたい。
打点変動効果も除外カードが貯まりやすいので好相性。
墓地にいればシトリィで素材にしてレガーティアをシンクロ召喚できる。

・《騎士皇レガーティア》
シトリィ、リオンから出せる機械族シンクロ。
特殊召喚時効果持ちの機械族なので『クリストロン』チューナーとすこぶる相性が良い。
今回の構築だと素材にシンクロモンスターを経由する必要があるが、メインデッキにレベル10モンスターを採用してシトリィでのシンクロ召喚を狙ってもいいくらい強い。

5.初動展開パターン紹介

このデッキで初動は基本的に
リサイクラー +『クリストロン』非チューナー*
の組み合わせで動きます。
※スモーガーの場合は手札コスト+1
※プラシレータは除く

・基本パターン

リサイクラーns ef サルファフナー墓地
→ファフナーef シストをコストss
→ファフナー破壊 破壊時ef ローズss
→リサイクラー+ローズ ワイバーンss
→ワイバーンef ゴーレムss
→ゴーレムef リサイクラーss
→リサイクラーef スタダシンクロン墓地
→スタダシンクロンef ゴーレムリリース ss
→スタダシンクロンef イルミネイト手札
→ローズef トークンss
→スタダシンクロン+トークン アクセルシンクロンss
→アクセロンef ジェットロン墓地 レベルダウン
→シストef スモーガー手札
→ジェットロンef スモーガーコスト ss
→スモーガーef インパクト手札 セット

ここまでが共通パターンでこの先分岐して最終盤面を決めることができます。
今回は例としてシストバーンが手札にあるパターンを紹介しましたが、リサイクラーで墓地に落とすカード、サルファフナーでssするカードを切り替えて、ローズニクスやサルファフナーでも同じ展開にできます。

分岐①

→ターンエンド
相手ターン
アクセロン+リサイクラー ライザーss
→ライザーef ボルトヘッジホッグ墓地
→インパクトef シストss
→ライザー+ジェットロン+シスト グリオンガンド

墓地リソース:シスト、ファフナー、ヘッジホッグ、インパクト
手札:イルミネイト

こちらは妨害がグリオンガンドの除去のみですが、次のターン確実に動けるリソースを確保できます。
このリソースならばプリマドーナを上手く使って次のターン召喚権を使わずに承影を出して除去しながら横にシトリィを構えられます。

分岐②

→ジェットロン+リサイクラー クオンダムss
→ターンエンド
相手ターン
インパクトef ローズss
→アクセロン+ローズ ディアベルss
→ディアベルef インパクト手札
→ディアベルef インパクト コスト シルウィアss
→クオンダム+ディアベル レガーティアss

墓地リソース:ローズ、ファフナー
手札:イルミネイト

こちらの展開はシルウィアの全体裏側とレガーティアの破壊効果の2段構えですが、インパクトでssしたのがローズニクスなので手札にサルファフナーのコストが用意できません。
初手で既にコストを確保しているか、レガーティアのドローと通常ドローで引ける自信があるなら良いかもしれません。

例として上記の展開パターンを紹介しましたがもちろん今回は紹介しない例外的な展開パターンや、私でもたどり着いていないパターンがあります。
皆さんも是非考えてみてください。

6.さいごに

『クリストロン』デッキを真剣に組んでる人はそう多くない中、他の方のデッキレシピを見ると自分のとは全く違ったものばかりでとても面白いです。
デッキ構築に正解はなく、趣向や使い勝手によって個々人それぞれの正解の形がある『クリストロン』をぜひあなたも組んでみてはいかがでしょうか。

EX.祝!クリストロン新規!!!

2024/09/11(水) ついにクリストロンの新規が発表されました。とても、とても嬉しい限りです。
本記事の執筆は終盤に差し掛かっていました。(白目)

とりあえず新規を使った展開ルートを考えたのでそれだけ置いておきます。
新型クリストロンデッキの紹介記事も作りたいな〜

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