間違った成功体験——炎属性GS雑談

こんにちは、関東で遊戯王をしているyksと申します。

いよいよ今日で制限改訂が来ます。ディアベルが発売されてから約9ヶ月間の炎属性レベル1の環境も多分大きく変わると思います。ポプルスの発売によりR-ACEの一強環境から炎王スネークアイ環境になり、最近純スネークアイも炎王に負けない勢いで分布に入っています。その他デカトロンや焰圣骑士なども、様々な炎属性レベル1モンスターが活躍している熱い時期でした。

その時代の終わりに、今日は最近三ヶ月間使っていたデッキ、「炎属性GS」を紹介しようと思います。今日の制限改訂で流石に使えなくなると思いますが、別に早く紹介しても誰も使ってくれないはずのクソプランデッキなので、この特別の日で紹介しようと思います。

それでは早速そのデッキを見てみましょう:

こちらは先日RAM杯でベスト4を取れた時使っている構築です。その日の朝に頭が上野駅の天井にぶつかり、足も挫いた状態でCSに出て、貯めた運を使い切った結果だと思います。この前大森で参加したRAM杯はダイス1-4と0-5一回ずつで2回とも予選最終戦敗退(と0-2夜景一回)なので、今回は半分以上の先攻も取れて幸せな1日でした。

その他、YACS個人4-0(チームOOXO敗退)などの成績もありましたが、この三ヶ月全体から見ると基本負け続けてたデッキとも言えます。CS、公認、非公認、そして遊戯王の日までもこのデッキを使っていて、負け越し多数とは言えませんが基本勝ち切れなかったのが事実です。それでもこのデッキを使い続けた理由と、この強くないデッキの由来と回し方をこれから紹介しようと思います。

デッキの由来

去年の下半期はR-ACEと天底炎王を使っていましたが、自分の練習不足のせいで、ポプルスが発売されてからだんだん勝てなくなり、遊戯王のやる気も下がり続けていました。12月のある日、なぜか「レスキューフェレット」というカードが頭の中に現れて、「このカードで何を出せるか」という競技構築に生産性がほとんどゼロの素朴な質問を自分に問いかけた。残念ながら自分の遊戯王歴があまりにも短くて、昔の面白いカードほとんど知らないので、エアホイ、ポニクスとエクセル、日々使っていたカード3枚をSSすることにしました。ワカUー4と手札コスト一枚でバロネス、スカルデット(3素材)、手札レスキューフェレット(と墓地無限起動スクレイパー)の展開を設計し、この感じの最終盤面を作りました。

結界拮抗連打されたらサレンダー、けどイワトオシサーチならできる

これ作ったのが水曜日の深夜で、1日後の木曜日の夜に、「明日ナベでどんなデッキ使おうか」を悩んでいた頃、この前Xの何処かで見た、海外大会の上位デッキを思い出した。

マジ天才。ちなみに自分もこの増援イラスト大好きなのでもらってから使い続けてた

先日の超重武者プランは流石に競技遊戯王的に厳しいですが、このレシピを見ると普通に勝てるデッキにもなれると思っていました。これに参考して作ったデッキは以下になります。

諸悪の根源

当時の環境はR-ACEから炎王への変化途中なので、死者蘇生や魂の解放(「これらのカードはそのデュエル中使用できない」版)を一枚ずつ入れて、何となくデッキを作りました。翌日のナベ非公認で、初戦からGを連打し、最終戦キリンでタービュを破壊し、泡ケアの4セット、引きだけ勝ち切れました。こういう勝ちが基本構築調整には良くないし、いわゆる「間違った成功体験」にピッタリ当たるものだと思います。

構築について

最初は「引いたカードを場に出す」という素朴なプランと、「キリンで泡ケア4セット」レベルの小さいギミックを搭載した普通のGSデッキでしたが、友達から「ミニキリンを入れましょう」というコメントをいただきました。

「ミニキリンを入れませんか?炎王からR-ACEをアクセスできるので」

ミニキリン?聞いたこともないカードを調べたら、まさに最強カード発見:

最強

「聖炎王 ガルドニクス」の発売によって、「獣族・獣戦士族・鳥獣族」という条件を満足すれば誰でもデッキから破壊されることになりましたが、キリン、ガネーシャ、バロン、ポニクスとキット以外のカードがなかなか破壊されていない。しかしこの「炎王獣 キリン」というカードなら、この破壊を炎属性の「おろかな埋葬」にすることができます。とあるリンク3モンスターの存在に合わせて、この「炎属性GS」デッキのギミックが一層強くなりました。

かわいい

ポプルスによって、エクセルと篝火初動で任意の炎レベル1の調達と、あまりにも多すぎるリンク値を用意することができます。炎王スネークアイというデッキは、ガルドニクスでキリンまたはガネーシャを破壊し、リンク値をさらに伸びる+キリン回収で妨害にするもしくはガネーシャSSでニビルケアなどのプランを使っていました。しかし炎属性おろ埋があれば、SSされたらそれ以上のパワーを持つモンスターが存在している:

一年間本当にお疲れ様でした

そう、みんなが知ってるこのカード。ポプルス発売前の最強通常召喚権カードであり、一枚で4セットとハイドラント、タービュを用意できるバグレベルの炎属性モンスター。初手に居てもありがたいし、スネークアイ(もしくは罪宝)初動の場合でも最終的に出せるカードになりました。

獣キリンギミックによって、このデッキの形が完成されました。あくまでも自分の理解ですが、このデッキのギミック部分が三つに分かれています。

  1. スネークアイ、罪宝:現環境最強の最大12(ワンフォーワンも入れたら13)枚初動システム、いわゆるOS(オペレーティングシステム)であるもの。テーマに炎属性レベル1があればこのギミックをインストールした方がマシ。

  2. 炎王:「罪宝スネークアイOS」に搭載できる最強のアプリ。去年の11月から中国の大型大会で勝ち続けて、年末ぐらいで日本でも環境最強ギミックになりました。先攻プランはラドン型R-ACEレベルの怖さではありませんが、妨害が墓地と手札にあり、何を食らっても基本次のターンまで生き残れ、そしてスネークアイのリソースと合わせて8000ライフを簡単に取れる。後攻でも、前の環境デッキのR-ACEの妨害があまりにも効かない効果を持ち、突破力は抜群。

この二つを合わせて、環境最強デッキ「炎王スネークアイ」が完成されます。しかし元の炎王はG耐性結構いいデッキですが、スネークアイギミックを入れてから(バロンのクビに合わせて)Gの耐性がちょっと悪くなりました。それに対して、前環境最強デッキ、「R-ACE」の良さが出ました。

3.R-ACE:「罪宝スネークアイOS」に搭載できるもう一つのアプリ。Gの耐性と盤面の安定感が抜群。元々はエクセル一枚初動ではありませんが(一応バリケイドベルグなら4セットはできます)、炎王アプリが提供した「炎王獣 キリン」というAPIと咎姫という外部ツールによって実行できるようになりました。

つまり、「罪宝スネークアイ」というギミックがあまりにも強すぎて、一つのデッキに二つの「アプリ」を搭載し、そのギミックを再利用することこそ、このデッキで試したいものです。

構築の細かいところ

R-ACE側初期はハイドラント2、プリベンター2、EMERGENCY!3でしたが、結論としてこの3枚があくまでも「R-ACE」の濃度が一定程度以上じゃないとそこまで強くないカードなので、最終構築のほうが1枚ずつになりました。特に「EMERGENCY!」が制限カードになりましたが、結局このデッキではR-ACE初動出なければおろ埋にすぎないのでそこまで強くないので3枚のある時期から減らす予定でした。フィールド魔法はリソース回収なので、このデッキ基本リソース切ることがないので今回は不投入になりました。

炎王側は、最初聖域2孤島1でしたが、2回目の聖域がスネークアイのコストに過ぎないので、聖域1孤島2にしました。途中は炎環と神天焼も試してみましたが、神天焼はEMERGENCY!みたいな、炎王の濃度を要求するカードなので不投入。炎環は泡ケアなどにもなれますが、墓地に炎がないと発動できないので初動になかなか効かなく、妨害としてもそこまで必要性ないので一旦不採用。

罪宝スネークアイ側は、とりあえずみんな最強なので、ディアベル3枚目とワンフォーワンを採用しました。これで60枚(59枚)デッキでも最強初動が13枚あって、その他増援、エアホイなどと合わせて、初動率が納得できる範囲に入りました。

回し方

スネークアイ初動の回し方が人それぞれですが、ここでエアホイを出すプランをちょっと紹介します。まずはエクセル・篝火一枚の基礎プランから見ます:

エクセル→ポプルス、原罪宝→
オークでエクセル蘇生、ポプルスで自分を貼る→
オークでフランベルジュ、墓地のモンスターを貼ってコストにする→
ポニクス、聖域、孤島→
ポニクス破壊でガルドニクス、獣キリンでエアホイおろ埋→
フランベルジュ、ガルドニクス、エクセルでリングリから咎姫→
フランベルジでエクセルとオーク蘇生→
エアホイ蘇生、EMERGENCY!からハイドラント、タービュ→
4セット、Alert!でプリベンターサーチ→
ハイドラントとエクセルでサンライトウルフ→
咎姫とタービュでアンブロ、サンライトウルフ効果でエクセル回収→
オークリリースでリングリSS、ヒートソウル1ドロー→
ハイドラントコストでプリベンターSS→
ヒートソールと2ウーサ、ハイドラント回収→
次のターンでポニクス回収

これで手札7枚(エクセル、ポニクス、ヒートソール1ドロー)、聖域孤島3セット、アンブロ+2ウーサ+ハイドラント、墓地咎姫+ガルドニクス+プリベンターという盤面が完成。これを突破できるデッキが存在しないと断言したいですが、残念ながらストリート持ちピュアリィには手札以外全部妨害になりません。これはあくまでも最大展開なので、マスカレーナを出すことももちろん可能です。対面を考えて展開した方が勝ちやすいと思います。

ただ、この展開に一つだけ欠点があります。みんなも気づいたかもしれませんが、この展開はニビルケアしていません。色々のプランを考えたが、結論から言うと、エクセル1枚展開でニビルケアして4セットすることが現状極めて困難です。ただし、もし手札に炎属性モンスター1体が存在する場合、ポニクスじゃなくて孤島でそのモンスターを割って、フランベルジュ以外のモンスター3体で咎姫を作れる。これでニビル食らっても2体目の咎姫でエアホイ蘇生できますので、ニビルケアとも言えます。ただ、もし相手がニビルを持って待っていれば、咎姫のせいでウーサが出せないので、タービュにニビル直撃でほぼゼロ妨害にできます。でもモンスター3体とフランベルジュが存在する時点で打ってくれなければ流石にニビルを持ってるとは考えられないのでセーフ(かな?)。手札の炎属性がうららであってもサンライトウルフで回収できるので、うららでも大胆に破壊してみましょう。

その他、ディアベル初動(エクセルでポニクスサーチNS)もできますが、今日以降使えない展開になりますので時間の都合上割愛します。罪宝スネークアイ軸の初動であれば、基本4セット+墓地咎姫、ガルドニクスと盤面リンク値7以上にでき、手札の破壊できるカードによってもっと伸びるかもしれませんので、実戦で色々試しましょう。

後攻プラン

基本なし……と言いたいですが、後攻でも意外と結構強い(個人感想)デッキになっています。最近の手札誘発は16/59になっていますので、40枚デッキに換算すると約11枚です。ギミックが多いですので、事故率も高いですが、突破として使えるギミックが増えていると思います。その他、メイン戦で一部の機能しか使わなければ、サイド戦相手がこちらのデッキを確定しにくにので、情報アドも一定程度あります。

これあくまでも個人の感想なので、多分違う意見を持っている人もたくさんいらっしゃると思います。一点だけ言いたいのが、現状の炎王とスネークアイデッキは、「3ターン目のキル」を重視してリソースを保ちつつ展開していますので、このデッキで2ターン目突破できたら多重ギミックで4ターン目まで生き残れる盤面を作りやすいと思います。

最後に

ここまで読んでくださった人に大変感謝しております。

自分の中の遊戯王の一番いいところは、構築の自由さであります。理論計算でデッキを構築している人もいるし、自分の勘や好みで構築している人もたくさんいます。今回は他人の構築やプランを参考し、自分が「使いたい」と思えるデッキを何ヶ月間回って結構楽しかったです。これからは自分でいい(個人差あり)構築を作れるように頑張りたいと思います。

また、全然無関係の話ですが、東大前駅の近くに、「用心棒本号」というとても美味しい二郎系のラーメン(まぜそば)の店があります。自分は遊戯王をやっていない週末であれば50%ぐらいの確率でラーメンを食べに行きます。まぜそばにマヨネーズも入れられるので二郎系ラーメンまたはマヨネーズが好きな人におすすめです。

レシピ


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