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2023年の記録

自分用のログをメインの目的として、記録を書き下します。今年は色々転機があったので、例年以上に長いしポエミーです。

TL;DR

  • 🧑‍🎓 pmconf を卒業しました。今後は一ファンとして応援します!

  • 🧑‍🎓 退職しました。本当に良い会社で、良い上司・同僚に恵まれました

  • 💼 独立しました。Product People株式会社プロダクトコーチです。身を引き締めて頑張っていきます

  • 📕 SVPGシリーズ最新作『LOVED』を翻訳出版しました

  • 🙌 今後もコミュニティを応援したい!

  • 🍼 第二子である娘が生まれた!

  • 🧘‍♂️ 来年も頑張るぞ


過去の記録記事

キャリアの転換

pmconf 卒業

2023年の初頭に急遽家族が入院することとなり、今後の人生が大きく変わる可能性のある状況になりました。先に言ってしまうと、しばらくの経過の後、これまでとは変わらない状況へと戻ることになりました。

とはいえ状況が戻る前の渦中においては、会社の休職も視野に入る状況だったため、まずは会社以外の活動を休止させてもらいました。当時翻訳中だった書籍の締め切りを伸ばしてもらい、また、長らく携わってきたpmconfの運営も、お休みをいただくことにしました。

先述の通り、元の状況に戻ったのですが、2016年からほぼ年中、時間をかけてきた(※)pmconfから一定期間離れたことで、満足感ともいえる区切り感が強くなり、「自分の中にこのまま余白を残したら、次は何をしたくなるんだろう?」という自分への期待みたいなものが大きくなっていました。

※企画や事後処理、事務などで、一年の中で実質10-11ヶ月ほど稼働しています。今でもボランティアで貢献している運営のみなさんへは敬意しかありません・・・っ!

その気持ちは時間が経つに従って確信めいたものに強まり、また、ちょうど法人代表理事の任期満了のタイミングであったことが自分の中での後押しになり、他の理事メンバーにお願いをして、正式に運営から卒業させてもらうことにしました。納得、応援してくれた運営メンバーへの感謝は筆舌尽くし切れません。

pmconfについては、2016年に立ち上げから実行委員として関わらせてもらって、初期の困難、急速な規模拡大、一般社団法人化、コロナ禍開催など、本当に色々な苦労や楽しさがありました。私が迷惑をかけたり、辟易させたり失望させてしまったシーンも多くあった自覚も同時にありますが、有志の運営チームの一員として、同志と一緒にこだわりを持ちながら乗り越えて、
市場を作る一端を担えたのは、私の人生の一つの財産になった
なと強く思います。本当にありがとうございました。
今後は一ファンとしてpmconfを応援していきたいなと、ある種一新した関わり方でまた楽しみが増しています。

退職

時をほぼ同じくして、本業として勤めてきた会社も、大型合併というの大きな転換点を控えていました。

自分の数年先の将来を想像し、自分の価値観を改めて振り返り、そして来年40歳になるという節目を考えた時に、今が次のチャレンジに踏み出すタイミングなのだろうと感じ、会社を辞めることを決めました。初めて転職をしたのが、30歳目前の年だったので、10年でまた大きい変化を起こすのもキリが良いなと意味付けしたりもしていました。

合併後の体制の話が本格的に進行する前にと思い、次は未定という状態で、上司や同僚に辞めることを伝えました。皆理解を示してくれたことにとても感謝しています。

後述する独立を決めてからは、社内の多くの同僚から応援の声をいただき、「最後のタイミングなので声をかけさせてもらいました!」と言っていただく方もいて、とても尊い気持ちでした。最終日にはたくさんのプレゼントや寄せ書きをもらい、そのメッセージを読みながら自分のしてきたことは間違ってなかったんだな、全社広く色々な人に良い影響を与えられたんだなと、自己肯定感の低い私をもってして、自分を褒めてあげたい気持ちになりました。プレゼントや寄せ書きを手配してくれた同僚、メッセージを寄せてくれた同僚に本当に感謝です。
多くの挑戦をさせてくれる、素敵な会社で働かせてもらいました。何よりも上司や同僚に恵まれ、本当に楽しい5年半でした。


独立を決める

会社を辞めることを決めた時点で、いくつかの選択肢が視野に入っていたのですが、最終的には独立することに決めました。いくつかの企業から転職のお話を聞く機会もあり、素晴らしい会社や人に出会えたのですが、「自分にとってより未知で、でも想像するとワクワクすることをしたいな」と感じており、独立して苦手な営業活動なんかもしながら動く姿を想像してみた時が、最もそう感じられました。

いくつかの選択肢を持つ中で、独立を最終決定たらしめる大きな瞬間は二つありました。
一つは、尊敬し恩義を感じている社外のとある方に「退職するんです」と言ったら、開口一番「独立ですか」と言われた瞬間でした(最後にクエスチョンマークが付くか付かないかくらいのトーン)。「そうなんですね」のクッションもなく、開口一番にこれを言えるって良い意味でちょっと理解ができませんw
そしてもう一つは、妻に「独立考えてるんだけど、給料めっちゃ下がると思うんだよね」と相談したら「そういう人だと思ってるよ。私は良いよ」と言ってくれた瞬間でした。

データや論理を合理的に積み上げて、その情報を元にロジカルに意思決定を下すというよりは、偶発的な瞬間にヒューリスティックな意思決定が現れていて、自分らしいなと思っています(もちろん論理も積み上げはしましたし、後者は「承認プロセス」と言えるのかもしれませんがw)。

昔は独立志向は一切持っておらず、むしろ自分は独立や起業に向いてないとさえ思っており、選択肢に入り始めたのも独立のほんの数ヶ月前というレベルでしたが、これも一つの成長なのかなと思います。

会社の設立

そして会社の有給休暇消化中に「Product People株式会社」という会社を立ち上げ、「プロダクトコーチ」と名乗ってプロダクト作りに関するコーチングやアドバイザリーの活動をしていくことにしました。

生成AIの台頭によって個人的に感じているのは、「身体性への回帰」です。知識の獲得はAIで今後さらに効率的に行えるようになると感じます。同時に、人と人の関係性やインタラクションから生まれる価値もさらに評価されていくように感じます(その領域も長期で見れば何かに置き換わっていくのかもしれませんが)。情報や知識だけではなく、プロダクトコーチングを通したプロダクトリーダーシップ開発など、人にも目をむける活動をしていこうと思っています。

社名と肩書はともに尊大な名前にも感じていますが、「Product People」に関しては、「職種にとらわれず、プロダクトづくりに夢中に熱意を注ぐ人を応援したいし、自分もそうであり続けたい」という気持ち、「プロダクトコーチ」に関しては、そのような呼称のキャリアが、プロダクト作りをするいろいろな人のキャリアの選択肢の一つとして名前も定着すると良いなと思ってそうしました(欧米ではすでに使われています)。後者については、私がそれを毀損しないようにと、名乗るたびに身が引き締まります。

プロダクト作りが好きなので、「プロダクトを作る」という起業ができると良いなとも思うのですが、自分の中で夢中に没頭できるアイディアが今はないので、そこについては今の仕事を続けながら見つかると良いなと思っています。

ちなみに、会社のロゴを大好きなデザイナーの en. さんと一緒に作れて、とても気に入っていますし、いろんな方から褒めていただけていて嬉しいです。("People"の部分は自分で手書きした!)

独立してどうなのか?

前職では、フェローという立場として会社へのコミットを強めたかったこともあり、最後の1年は書籍翻訳以外、なるべく副業はお断りして過ごしており、既存顧客がほぼいない状態からのスタートだったので、最初の1-2ヶ月は日々不安ばかりでした。

お声がけいただけても、実際に契約して稼働し、会社にキャッシュが入ってくるまでには一定のタイムラグがあるので、自分の給与を一旦未払いにしないといけない状況にもなり、安定的に給与がもらえる会社員は何て尊いのか、と改めて痛感していました。

とはいえ不安はあっても後悔はなかったのは、起業の話を聞きつけるやいなや、すぐにコンタクトを取ってくれ、早急な契約をしてくれた過去の同僚が複数いたことであったり、海のものか山のものかわからない(アウトカムが想像しづらい)であろう、私のプロダクトコーチングの話を聞いて契約を真剣に検討してくれたりする方々が多くいたことです。これまで仕事やコミュニティ活動に向き合ってきたことが繋がっているんだなとも感じた瞬間ですし、今後もそういった活動をより一層大切にしようと思いを再確認しました。

その後、ありがたいことに多くのSaaS企業に色々な形で関わらせていただくこととなっており、熱意もってプロダクトに向き合っている人たちの助けになることの楽しさを改めて実感しています。それと同時に、当然ながらプロダクトコーチとしてどう継続的に価値を提供するのか、という問いに向き合う必要があり、良いプレッシャーのもと働けています。

他者に敬意を持って、思慮深く、でも楽しそうに行動することが、自分にとっての理想の人物像なのですが、元々幼少期から浅はかで調子乗りな私にとっては引き続き挑戦でもありますが、身を引き締めて頑張っていこうと思います。

プロダクトコーチング、アドバイザリーのお仕事は継続的に受けていますので、ご興味あればぜひ以下のサイトをご覧になったり、直接SNS(X, Facebook, LikedIn)などでご連絡ください。

翻訳書出版

今年は上記の通り、キャリアの転換の件が大きいトピックだったのですが、僕の人生を変えた一冊とも言える『INSPIRED』(特に初版バージョンに強く影響を受けました)のSVPGシリーズの最新作『LOVED』の翻訳を担当して出版できたのも、光栄な出来事でした。

プロダクトマーケティングは私の専門ではないものの、「プロダクトマネジメントのノウハウの発展により良いプロダクトは作れたけど、プロダクトを市場に浸透させるにはどうすれば良いかわからない」という状況を経験したり見ることもあったので、私自身も勉強させてもらいながら翻訳を進めました。

多くのPMM、マーケターのプロの方にレビューにご協力いただいたことで、良い状態で出版できたと思っています。本当にありがとうございました。発売後、たくさんの方にお読みいただていて、嬉しいです。まだご覧になっていない方は、ぜひお手に取ってみてください。

カンファレンス、コミュニティ貢献

2021年の記録においてはたくさんの活動記録があったこのセクションも、今年はほぼありません・・・!ここ2年で自分の時間の使い方が大きく変わったことを実感します。

しかし、むしろこれまで以上に、自分を育ててくれた「コミュニティ」というものへ貢献したい思いを強くしています。一般参加者として参加する、共感するコミュニティへスポンサーシップする、と言ったようなこれまでとは違う形で貢献ができればと思っています。自分がコミュニティの運営をしているときに、意義に共感をして「コミュニティに貢献」することを軸にスポンサーしてくれた会社さんのことは今でも様々なシーンで想起し、応援したくなりますので、そういった会社の一つになれれば良いなと思います。

早速、2024年2月に開催される、大変意義深い「Woman in Agile Tokyo 2024」にスポンサーさせてもらうことにしました。

ちなみにカンファレンスへ参加する際は、「運営のヒントにするぞ」という視点がほぼなくなったことで、以前よりも純粋な参加者の気持ちで、そして「企画・運営してくれるのはなんて尊いんだ」という気持ちで臨めています。

書籍への貢献としては、「プロダクトマネージャーのしごと」の翻訳レビューに参加させてもらいました。耳の痛い話が盛りだくさんの、PM向けの新定番書の登場ですね!

登壇、メディア掲載

書籍 『LOVED』 関連

先述の通り 『LOVED』が出版できましたので、それに関連するイベントに複数登壇させていただきました。

PIVOT 蜂須賀さんにご協力いただき、Smart HR 重松さんにもお越しいただいて、出版記念イベントのようなオンラインイベントをさせていただきました。

弁護士ドットコムさん、コミューンさん主催のPMMのディスカッションイベントにも呼んでいただき、PMMの皆さんと楽しい時間を過ごしました。

Forkwellさんご協力のもと、私が聞きたい会社のPMMの話をPM視点で伺う、というイベントも企画させてもらいました。

PIVOT Growth Drivers

PIVOTさんがプロダクト開発に関するPodcastを始められるとのことで、光栄にも初回ゲストとして呼んでいただきました。

プロダクトマネージャーのキャリアラジオ

クライス&カンパニーさんのPodcast「プロダクトマネージャーのキャリアラジオ」に呼んでいただいて、当時のLINEでのPMに関連する活動について話させてもらいました。

たくさんお声がけくださってありがとうございました&こちらからお声がけしてご快諾してくださった方々、ありがとうございました。

プライベート

第二子である娘が9月に誕生しました!
独立と出産が完全に重なる、なかなかクレイジーな状況でしたが、妻の尽力によりなんとか乗り越えられています。
子ども、可愛すぎてすごいです。娘を可愛がる上の息子も可愛いすぎてすごい(語彙

総括

昨年末にはこんなことを書いていました。

2023年は、「ソフトウェアプロダクトづくり」に軸足を据えつつ、その中で少しずつ分野を広げることもトライしたり、新たな領域へ貢献することを模索したいなと思います

年初は、プロダクトマーケティング書籍の翻訳を中心に、順当に「広げる」「新たな領域へ貢献」につながる取り組みをしていましたが、昨年末時点ではまったく想像していなかった、独立という「新たな領域」が現れました。自分で予想もしていなかったことが起こるのは、楽しいですね。

2024年は、自分のプロダクトコーチとしての提供価値を確立することに謙虚に注力したいと思います。自信を持って対価を受け取れるように、また多くの方がこのキャリアも視野に入れられるように、頑張っていきます。また、そこにつながるような様々な活動もできればと思っていますので、よろしくお願いします。

それではみなさま良いお年をお迎えください。

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