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散文韻文

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日記など
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#senryu

連作川柳「ホームビデオ」

連作川柳「幽閉」

ブレストから逃げてここまできた海だ 不実行したくない からだまっとく 延びに延びそのものになるリハーサル

連作川柳「替え歌」

開発のあとに引っ越してきた街 手で書いたのがだめだったみたいです 突然にやってきますよ腰痛は

連作川柳「展開」

褒められたのでやめたんだ 君もそう? どんな今日だってありえるのに歯医者 やわらかいものがきらいで海もきらい

連作川柳「君の九」

おべんとう開けてフレンドパークⅡ 特別な感じ たのしい消去法 コンビニがうつくしいって教えないから このひとはうまくわくわくできるひと 吉祥寺いかないままでもよかった そのうちのひとりにいれてみてもらう

連作川柳「肝っ玉」

妥協点ならば応援してあげる なつかしさの震源にほっぺたがある 人体から出てくるものなら全部好き せんりゅうを つくってるばあ いではない

川柳二句

明滅のたぶん星ではない何か 頼りないままでいたいのかも私ペチコート

川柳三句

一瞬で忘れるような詩を叫べ 諦めた夢が無限に隅田川 念のため二回ハグして月へ行く

川柳四句

濡れているのは布なのか人なのか こいびとはマクドをたべたことがない   リサイクルショップにやたら三輪車 花束にたとえてそれで終わりかよ

川柳十句

縄跳が耳に当たれば出初式 言い訳は一身上の豆乳鍋 春なのでペペロンチーノ押し付け合う 辻褄を隔てて君を持ち上げる プーアル茶バス停でひとつ噓をつく 血が怖いずっと梅雨かと思ったぜ 同窓生をさぼうる2で待っている 幼少期いまはドトールあるところ この道のどこで渡れど同じこと 終わりそうなところで一旦止めてみそ

川柳九句

小学生か! などと突っ込まれている コロボックル聞いたことならあるけれど 結果だけ見れば寄り道かもしれぬ 秋は夕暮れお徳用を買ってしまう なんらかのトラウマが示唆されている 喫いたくて喫うた煙草の二三本 激エモや白いベンツの駐車場 前髪を絞って笑う九月尽 可能性あるいは生姜を煮る夜明け

川柳八句

テーブルに木目 落ち込みやすいのね 雨だねえ今日はまじめな話しよ 引越しに洗濯物も連れて行く 夕暮れを跨いで葬儀会場へ 二回転して起き上がる誕生日 そんなわけないじゃん池上競馬場 コーン用レンゲのごとき今朝の夢 ガリガリ君途中で置いとく場所がない

川柳七句

朝ドラは一週間でめっちゃ進む この世にはいろんな人がいすぎだろ 植えておこう一万年後に咲く花を 自転車で並走しているお母さん インハイに少しのけぞるお父さん 途中から来たので話がおもしろい リラックマ考えたひと天才だー

川柳六句

外は雨 自分で買ったものばかり あとから来て「この部屋くさい」と言う人よ 今おれが死んだらこれらぜんぶ遺品 ひらがなでいちばんかわいいのは「な」だな ぶらさげて誰でも使っていいtaspo ビッグカツ食べて気分はビッグ俺