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混ぜられてしまった絵の具の苦しさを想像すればいつも眠れた あのころはやさしさだって思ってて今もまだそう思ってるから 諦めを感じるときに夕焼は一瞬つよくつよく溢れる
透明な一輪挿しが割れたまま放置してたら馴染んだ畳 ちぎったりかさねたりしておもいだす不自然に安い物件を見る 会うだけで終えた気になる現実が世紀末ってうわさで聞いた
晴れすぎた空が青くて野良猫の右脚すこし細く見えた日 台風が近づいてくるのがわかる まつげがゆれるまつげがるるる 毎日のように会ってた頃があり自分のじゃないたばこのにおい
最終話に急に妹あらわれるそれまでのなんか楽しい感じ 見つけると入ってしまうブックオフ愛ってなんだ愛ってなんだ サイズ感が合ってないのが逆にいいって言いながらいつか探す生き方
佐野さんがこっちを見ているよし今だ 水曜が好きなことを話そう 止まっている物が動いて見えるとき死ぬために生きているみたいだね 早口で聞き取れなくてそれっきり雨の季節に思い出す人
乾かないタオル 視線の誘導を語るところでなんだか萎えた 割れている水晶玉が飾られてほかになんにも無い地下の部屋 土曜日にやりたいことと日曜日にやりたいことを二つに分ける
わざとじゃないよ古傷は光りつつ「アニメに出てくる写真は絵じゃん」 湖にやばそうなものが浮いている 夢に出てくる白いふともも 奇遇だねって言い合うことが楽しくて雨の日だって君を殴った
歌にしたおかげで今も覚えてる青い車と冬とスカート 部屋がぜんぜん暖まらないと思ったら窓が微妙に開きっぱだった いつのまに失くしたのかすらわからないマフラーこれからもずっと無い