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連作短歌

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ふだんの短歌です
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2020年3月の記事一覧

連作短歌「異床異夢」

説明をされてもわからんことがあり、一回おなじベッドで寝よ。 たとえば十年ずっと仲いい人とかは、まだ、いたことがないわけでして 説明をしてもわからんままでしょう? 別のベッドでみる別の夢

連作短歌「春のふがいない」

七輪にじゅうじゅうと鳴る焼肉が君をどこかへ連れてってしまう ふふふって笑ってそしていままでのぼくのいたずらぜんぶゆるして 《目的地を決めて《歩いているときの《ワープしていくような《感覚》》》》

連作短歌「ドライビン」

恐竜の時代が過去であるという実感がまだうまくつかめない ドライビン ミュージック ってこれくらいみんなで歌えるやつがいいよね タピるって言うけど僕はスシるって江戸時代ぐらいから言っていた

連作短歌「短篇生活」

ねえ僕は他人と他人が仲悪くなっていくのがとっても怖い 後ろから読む短篇集そのように昨日と今日が全く違う 洗い物たまっています! いつ洗おうが自由です! ひとり暮らしなので!

連作短歌「コミュニケーション」

〈情報〉は同じだけれど〈意味〉が変わる 今ならすこしわかる気がする 言ってないことまで汲み取ってくれる人の隣りで貝殻になる 声にするつもりで書いた言葉たち 手品のように届いておくれ

連作短歌「コンビネーション」

ご返事をいただけるとは思わずに書いてしまった内容だった 10代にも20代にも30代にも40代にもみえる人いた いいコンビだねって不思議な褒め言葉 すっごくおっきく描いたひらがな‬

連作短歌「複合的な理由で」

バス停に君はいなくて来週も雨降る朝があったらいいな うらやましい 雲ひとつない校庭で君のクラスが体育をしてる 坂道の途中で君に追いついて昨日のクイズのつづきをしよう